動揺してしまった保健師さんの対応
自分の子育てについての試験を受けるような気持ちで、3歳児健診へ向かった私。緊張しながら、保健師さんとの面談に臨みました。
保健師さんと私の間にはテーブルがあり、そこには積み木がいくつかありました。私が保健師さんの話を聞いている間、長男はその積み木を積み上げて遊んでいました。すると、その様子を見た保健師さんはイライラしたように「触らないで!」と言ったのです。
その後、保健師さんがいくつかカードに描かれた絵を見せて、息子が答えることに。サルの絵が描かれたカードを見た長男は「おサルさん!」と答えました。
すると保健師さんは、呆れたように「これは『サル』です」と言いました。
保健師さんは終始こんな調子だったため、私は唖然としてしまいました。そして最終的に、ため息交じりに「息子さん、多動気味ですね」とひと言。始終イライラしていて、最後はため息交じりの言葉を吐いた保健師さんに、私は動揺を隠せませんでした。
不安になった私は、かかりつけの小児科で長男のことを相談することに。「とくに発達に問題は見られないので、今は子育てを楽しみましょう」と医師に言ってもらって、少し不安がなくなりました。
幼稚園に入園後、ふと思い出してママ友たちに3歳児健診時のエピソードを話してみました。すると、「うちも同じようなこと言われた!」というママ友がちらほら。どうやらいつもイライラしていることで有名な保健師さんのようでした。
イライラしている姿は、私の子育てを否定されているような気持ちになる悲しいものでした。私のように、とくに自分の子育てに関しては他人の言葉に敏感になってしまう人も多いのではいかと思います。私もイライラしてしまうことはありますが、どんなときも相手を思いやって、自分の言葉で誰かを傷つけることのないようにしたいと改めて感じた出来事でした。
イラスト/はたこ
著者:山本みなみ
2人の子どもを育てた母親。高齢者介護福祉施設デイサービス介護職員。