ワンオペしろと言う夫
退院し、新生児の息子を抱えて自宅に戻ったとき、目の前にはタバコ臭い部屋にぐちゃぐちゃの床、密集した部屋干しという光景が……。絶望して泣き崩れました。とても赤ちゃんを迎える状態ではなかったです。
それでも息子を抱っこしながら掃除をして、なんとかきれいになったところで夫が帰宅。私はすかさず「部屋が汚すぎるよ……。子どもが生まれたんだから、きちんと掃除してほしいな。それに、タバコの臭いもひどい。子どもに悪影響だから、部屋では吸わないでほしい……」と伝えました。生まれたばかりの息子の健康のために納得してくれると思っていましたが、夫は「俺は働いててお前は専業主婦なんだから、お前が掃除して当たり前。家事と子育ては全部お前に任せるつもり。俺は毎日の仕事で疲れてるから、休日はいないものとして過ごして」とまさかの発言。そんな人だったのかというショックと、呆れと悲しみ、怒りとが合わさって早々に実家に帰りたくなりました。
家事は私が全て担当するにしても、最低限父親としての役割は果たしてほしかったので、育児については関わってほしいと言い続けました。最初の2年間は本当に何もしてくれなくて、夫の気分がいいときに息子をあやす程度でしたが、それでも根気強く伝え続け、息子が5歳になった今では、休日の3時間程度なら2人で遊びに行ってくれるようになりました。
作画/さくら
著者:山田 さき
5歳の男の子を育てる母。専業主婦だったが、息子の幼稚園入園後に週2回ほどパートに出始める。