やたら野菜を残すようになった義父
義父は、食事の際に野菜を残すようになりました。その日も、見ると野菜のおかずがほぼ残っていました。中でも、レンコンやにんじんなどの根菜類がほとんど。
もともと義父は、野菜はそれほど好きなほうではありませんでしたが、ごっそり残すようになって「栄養のバランスが崩れるのでは」と心配になり、ケアマネジャーさんに相談してみることに。
そこで高齢者向けのレシピや、宅配のお弁当などを紹介していただき、私が作るときもやわらかめに作ってみたり、お弁当を取り寄せして様子を見たりしていたのですが、やはり野菜は食べません。
かかりつけ医からは「栄養のバランスが崩れると、血圧やコレステロールにも影響が出るから」と注意され、周囲からも「気を付けてあげて」と言われる始末。「私のせいじゃないのに……」と、モヤモヤしてしまいました。こんなに気をつかっているのに、好き嫌いばっかり言って! と、怒りすら覚えるようになってしまいました。
デイサービスで指摘されたこととは
義父が通っているデイサービスでは都度、気付いたことを連絡帳に書いてくれるのですが、ある日「入れ歯の調子が悪くて食べられないと言っています」という記述がありました。
義父に聞くと、「入れ歯が壊れてて、食べてるときにズレる」とのこと。残っている2本の歯に金具で留めるタイプの入れ歯を使っていますが、その金具が折れてしまっており、残った歯に固定できず外れた状態で食事をしていたのだそう。
「それ早く言ってくださいよ」とあきれつつ、入れ歯を修理するためかかりつけの歯科医院へ連れて行くことに。
かかりつけの歯科医院は……
義父が通っている歯科医院は、ビルの1階が駐車場で外階段を上った2階が受付と診察室となっているため、義父を連れて行くとなると階段がネックとなります。駐車場で車から義父を降ろして平坦なところを歩くことさえやっとなのに、階段を私ひとりが付き添って上るのは危険だと考えたのです。
そこで、ケアマネジャーさんに相談すると「訪問でやってくれますよ」と言われました。しかも、かかりつけの歯科医院で対応をしてくださるとのことで、早速予約を取って自宅へ来ていただきました。訪問歯科の利用は初めてでしたが、何回か来ていただいて無事に入れ歯を新調できました。
まとめ
入れ歯を新調したことで、義父は食べる楽しみが少し戻ったようです。野菜嫌いは直っていませんが、以前よりは食べるようになりました。「歯医者なんて通えない」と諦めて流動食のような食事内容に変更することも考えましたが、しっかりかんで食事を味わうことができるようになったので、相談して本当によかったです。
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文/星野ゆき
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