突然病院から呼び出された
私の父は、病気で入院していました。末期はホスピス(死期が迫る患者とその家族の苦痛を最小限にすることを目的とするケア)にいたので、いつ病院から緊急の呼び出しが来るかわかりません。そのときには、夜中でも飛んでいく覚悟でいました。
そして、その瞬間がやってきました。ある日の午後9時に、仕事を終えてビールを飲んでいると突然電話が鳴りました。ドキッとして電話を取ると、父の呼吸が荒くなったと病院からの電話でした。「なんでくつろいでいるときにこんなことが起こるんだ」と、半ばイライラしながらタクシーを呼んで、母と病院に向かいました。時刻は午後9時30分を過ぎたところでした。
病院に着くと、父は残念ながら息を引き取ったあとでした。まだ亡くなったばかりなので体は温かく、最後は呼吸が苦しかったのか、口が半開きの状態でした。悲しむ間もなく医者から死亡診断書を渡され、葬儀の準備に入りました。当然ですが、葬儀屋は夜でも電話がつながります。これから大変になるなと思いました。
細かい書類だらけでてんやわんやに
死亡届などの提出は母にお願いしましたが、葬儀を済ませたあとの遺体の埋葬時にトラブルが起こりました。遺体埋葬のための書類が1枚足りないというのです。その書類を受け取るには、区役所にまた行かなければならないとのこと。本当にやり慣れない仕事が多いなと感じました。
さらに、お墓の名義変更や家の名義変更などもあり、本当に大変でした。また、家の相続登記に関しては2024年から義務化されたので、必ず相続登記の申請をおこなう必要があるそうです。名義変更をするにも、司法書士の手数料などがかかってきます。
ひとりで対応するのは無理!
それ以外にも、父が残した預金などを解約したり、保険の解約をおこなう必要がありました。これを母ひとりでおこなうと大変なので、手伝えるところはすべて手伝いましたが、本当に書類が多く、「大変すぎる」という印象です。
現在ではすべての手続きを終えて、平穏な毎日に戻ることができました。それにしてももう少し、書類などの手続きを簡略化できないものかと、つくづく思いました。
まとめ
今はインターネット時代なので、相続などでわからないことがあれば、関係者に聞く以外にもネットで調べるという方法もあります。わからないことは、すぐに調べる癖を普段からつけておくことが大事だと思いました。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:佐藤よしき/男性・会社員。
イラスト:おんたま
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年6月)
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