モカちゃんと初めて会話を交わした日
教室を出た瞬間、前の席の女子とぶつかってしまったにしこさん。「ごめんね」と謝ると、彼女は遠慮がちに「あの……ユキトくんの彼女だよね?私は陸上部のマネージャーをしてるんだけど、前に2人が一緒に帰るのを見たからさ。それにさっきの会話が聞こえちゃって」と話しかけてきて……?
「黒井(くろい)モカです」と名乗った彼女。これがにしこさんとモカちゃんが交わした初めての会話だったのですが、にしこさんはこのとき、モカちゃんが発した「やっぱり2人は付き合ってたんだね」という言葉に、なんとなく違和感を覚えたそうです。
その後、始業式が終わって、にしこさんは彼氏のユキトと一緒に帰ることに。クラスメイトの話になった流れで、にしこさんは何気なく「そういえば」とモカちゃんの話題を出したのですが、その瞬間、ユキトの表情がピクッと引きつったのでした。
陸上部の部員とマネージャーだったら、日常的に親しくしているとは思いますが、にしこさんとユキトはとても仲がよさそうに見えますし、ユキトが他の女子と浮気をするようには思えません。それなのに、ユキトの顔が引きつったのは、何か後ろめたい理由でもあるのでしょうか。なんだか嫌な予感がしますね……。
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