夫が提案してきた驚愕の名前
妊娠後、おなかの赤ちゃんが男の子だったら私が、女の子だったら夫が名付けると夫婦間で事前に取り決めをしていました。やがて女の子だと産院で言われたため、夫が命名権を獲得しました。
すると、「千鶴(ちづる)」という名前がいいと言い出した夫。しかし、わが家の苗字は「鶴岡」です……。
苗字に「鶴」を含むので、最初はネタで言っているんだろうと思っていました。しかし、夫本人はいたって真面目な様子。縁起も響きも良いと言って譲らないのです……!
たしかに、「千鶴」は素敵な名前だと思います。しかし、苗字と名前、両方に「鶴」が入るのにはあまり賛成できなかった私……。
しかし、夫は「女の子は結婚したら苗字が変わるから」と頑として引きませんでした。これはまずいと思った私は、とある人たちにこのエピソードを告げました。
私と夫は同じ会社で働いています。休憩時間に、夫の同僚や上司にそれとなく「夫がこういう名付けを考えていて」と話したところ、「それはちょっと……」と苦笑されました。そして、夫に意見を伝えてくれたのです。
また、私は義母にも助けを求めました。「今は誰でも結婚する時代じゃないのよ」「結婚したからって鶴岡になるとも限らないわ」「苗字が変わることを見越して名前をつけるなんてありえない、やめなさい」と義母から怒られた夫は意気消沈。結局、娘は「鶴」を含まない別の素敵な名前になりました。
意見を伝えてくださった会社の人たちや義母には感謝してもしきれません。無事出産後、社内の広報誌に子どもの情報が載った際、事情を知っていた同僚から「名前の件、よかったね!気になっていました!」と連絡が来ました。こうして職場と義母を巻き込んだ騒動は無事収束しました。本来なら夫が命名権を持っていたので少し申し訳ない気持ちもありましたが、結果的に娘につけた名前を夫はとても気に入っているようなので、ホッしています。
著者:菅原かなえ/年長・年中・2児を育てる限界フルタイムワーママ。パソコン酷使による視力の低下が悩み。
イラスト:まげよ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年7月)