捨てちゃダメ!鮭の皮の意外な魅力
鮭の皮にはビタミンやミネラルなど、体に良い栄養素がギュッと詰まっています。とくに、丈夫な歯や骨を作る「カルシウム」がたっぷり。
皮つきと皮なしの焼き鮭を比べてみると、なんと3.4倍もの差があるんです。
そのほかにも、脳の発達を助けてくれる「DHA」や血液をサラサラにする効果がある「EPA」、免疫力を高める「ビタミンD」なども豊富。
子どもの成長に欠かせない栄養素ばかりなので、小さいうちから食べる習慣をつけてあげましょう。とはいえ、鮭の皮は油分が多いため、カロリーが心配ですよね。
魚の油は血液中の悪玉コレステロールや中性脂肪を減らす働きがあるため、気にしなくてOK。むしろ、魚の油には体重増加を抑える効果が期待されているので、ダイエット中にもおすすめです。
出典:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年「たいせいようさけ/皮つき/焼き」
【検証】鮭の皮にお酢を塗るとパリパリになる!?
「味は気にならないけど、どうしてもあの食感が……」と思っている方に朗報!実は皮にお酢を塗って焼くだけで、パリパリになるという噂があるんです。
そこで、2切れの鮭を用意して、どれくらいの違いが生まれるのか検証してみました。
スプーンの背を使ってうすーくお酢を塗り、あとはいつも通り焼きます。
我が家は魚焼きグリルがないので、オーブントースターを使用。トースターは奥の方が高温になりやすいため、焼きムラによる差が出ないように途中で場所を入れ替えました。
結果はいかに!?
上がお酢を塗ったもの、下はそのまま焼いたもの。若干、上の方が焼き色がしっかりついていますね。
トングで掴んだ瞬間パリッとした感触が伝わってきて、思わず「おぉぉぉ……」と声が漏れました。
トースターはグリルよりも火力が弱いので、とくに皮がフニャフニャになりやすいんです。
それなのに、裏ワザを使った方は本当にパリッパリ!
しっかり水分が飛んでいて、旨みが凝縮しています。家で香ばしい焼き鮭を作るのは無理だと諦めていましたが、このクオリティはすごい。
少し冷めてから食べてもパリパリ感が持続していました。ちなみに、焼くことで酸味が飛ぶのでお酢の味はまったく感じません。
お酢で皮がパリパリになる理由
なぜお酢を塗ると皮がパリパリになるのか気になりますよね。
実はお酢には、タンパク質をかたくしたりやわらかくしたりする働きがあるんです。カルパッチョやしめサバなどは、この効果を利用した調理法。今回は、かたくする効果により皮が引き締まってパリパリとなりました。
魚の表面に薄く塗れば、魚焼きグリルの網にくっつきにくくなり、煮魚に少し加えると煮くずれも防げますよ。
また、生臭さを抑えてくれる働きもあるので、お酢と魚は最高の組み合わせなんです。
よく考えると、お酢は「魚をかたくする効果」と「お肉をやわらかくする効果」という逆の働きを合わせ持った不思議な調味料ですよね。
酢の物やドレッシングくらいしか出番がないと思われがちですが、使い方次第で料理のおいしさを底上げしてくれます。
鮭の皮でおいしく栄養チャージ
独特の見た目や食感で嫌われがちな鮭の皮ですが、あの薄い皮一枚に子どもの成長や健康に必要な栄養がたくさん詰まっています。
食感が苦手な方は、ぜひお酢を塗る裏ワザを試してみてください。
パリパリ感と香ばしさに驚きますよ!