

まさかの再会!
そこにいたのは、息子の幼稚園時代にクラス長を毎年つとめていたママと息子さんでした。私は、そのクラス長ママが少し苦手です。幼稚園の夏祭りイベントでは率先して作業を進めてくれた一方で、世間話はほとんどなく、アンケート提出期限にも非常に厳しいタイプ。期限の管理は大切ですが、未回答の人に対し、保護者全体のLINEグループに強めの口調で催促メッセージを送ることもあり、少し怖いと感じていたのです。
さらに、夏祭りの出店内容についても、役員会で保護者たちが話し合って「ヨーヨー釣り」に決めていたにもかかわらず、欠席していたクラス長ママだけが「毎年同じじゃつまらない」と反対。
結果、クラス長ママがほぼ1人で制作したお面を販売することになりました。ハイクオリティなお面だったため、子どもたちには大好評でしたが、保護者の中には少々強引なクラス長ママのことをよく思わない人も少なくなかったようです。
そんな思い出のあるクラス長ママとは、子どもの小学校は別だったので、その後ほとんど話す機会もありませんでした。しかし、無視するのはよくないと思い、私は「お久しぶりです、○◯幼稚園で同級生だった○○の母です」と声をかけました。
最初こそ冷たい印象だったが…
返ってきたのは「あぁ、どうも」というクールな返事。「声をかけないほうがよかったのかも……」と後悔しかけたそのとき、意外にもクラス長ママのほうから「○○くんは小学校どうですか?」と声をかけてくれたのです。
そこからは、お互いの子どもの近況や、男の子4人を育てるクラス長ママに育児の相談をするなど、サッカー体験の間、適度な距離感で世間話が弾みました。さらにクラス長ママは、「クラス長としての責任感から、みなさんに厳しいことを言ったり、強引に進めたりしてしまったなと反省していて……」と当時の気持ちも話してくれたのです。
その言葉を聞き、「これまで話す機会がなかっただけで、本当はとても誠実な人だったんだな」と感じました。
結局、息子はサッカー教室には通いませんでしたが、クラス長ママとは車ですれ違ったときや近所で再会したときに手を振り合う仲になりました。あまりかかわりがなかったのに、勝手に苦手意識を抱いていたことを反省するとともに、今後は“最初の印象や周りの声に惑わされすぎないこと”を大切にしたいと思っています。
著者:佐々木真子/30代女性・主婦。2014年生まれの長男、2016年生まれの次男のママ。フルタイム共働きで、最近ブラック企業思想から卒業したパパと4人家族です。家族みんな旅行好き。
イラスト:まっふ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年7月)