ディナーに誘われた理由…
中学時代の友人でママ友のA子から「急でごめん……今晩会えない? どうしても話したいことがあって」と連絡が来ました。いつもは仲のよい友人3、4人で行くことが多かったのですが、今回は2人だけでとのこと。A子は最近離婚したばかりのシングルマザーです。きっと何か相談したいがあるのだと思い、私は急いで仕事を切り上げ、6歳の長男と4歳の長女、2歳の次女の保育園のお迎えを夫に任せ、待ち合わせ場所のファミレスへ。
私が到着すると、A子は神妙な顔つき。「やっぱり思い詰めているのかな……?」と私はとても心配に。しかし、A子は「すごくいい化粧水見つけたの!」と話し始めました。昔から美容に興味があるわけでもないA子から突然化粧水の話をされ疑問に思いましたが、とりあえず話を聞くことに。
しかし「この化粧水ね、すっごくいいの! 肌もすべすべになって若返るよ!」「今なら私の紹介ってことで安く買えるけど、どう!? あなたにも知ってほしくて!」といった調子で、どうやらマルチビジネスの話のようで……。化粧水自体はいい物かもしれませんが、仕事や家族の都合をつけてなんとかこの場にたどり着いた私は、モヤモヤが止まりません。私が黙っていると「悩んでる? このパンフレット見てみて! 体験者の写真が載ってるんだけど、みんなきれいで生き生きしてるでしょ? 一緒にきれいになろ♡」とガンガン話してきます……。
買う気はなかったのでどう断ろうかと困っていると、ちょうど夫から「ママがいないから3人ともグズグズだよ〜」というヘルプメッセージが! A子に「ごめん! 夫がピンチだから今日は失礼するね」と席を外すことにしました。その後も「この前の話の続きをしたいんだけど、どうかな?」と連絡が頻繁に来ます。私は「愛用しているものがあるからいらないよ。あと、あまり人に勧めないほうがいいんじゃないかな」と返信すると「他の世界を知らないなんてかわいそう」と返信が。イラっとした私は「そっか。とりあえず私はいらないから」とだけ返信。その後、A子から連絡がくることはありませんでした。
後日共通のママ友に相談すると「知り合いのママほぼ全員に声かけたみたいだよ」とのこと。A子とは2人きりで会うことはもちろん、グループで集まることもなくなりました。
その後、噂で聞いたのですが、化粧品を売りつけようとした結果、多くの友人から距離を置かれ疎遠になってしまったそう。もしかしたら生活が大変だったのかもしれませんが、他人の気持ちを考えずに強引に勧誘することはよくないと感じた出来事です。
著者:下野香月/30代・ママライター。面倒見のいい6歳の長男と、ひょうきんな4歳の長女、甘えじょうずな2歳の次女を育てる元保育士のワーママ。在宅勤務を目指しスキルアップ中。日々子どもたちに癒やされなが、忙しくにぎやかな毎日を送る。
作画:Pappayappa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年6月)