首がすわったら、おすわりができるようになったら……とお子さんの成長とともに、いろいろなところへのお出かけも増えていくと思います。最近では「赤ちゃん休憩室」や「おむつ替ルーム」のある大型の商業施設などが大半となってきました。便利にはなりましたが、便利さとともに増加している事故もあります。
ちょっと目を離したすきに……
おむつ替え台でおしり拭きを取ろうとした瞬間、おむつを交換して取り変えたおむつを捨てようとした瞬間など、ほんの一瞬、目を離したすきに、赤ちゃんがコロンと寝返りをしたり、立ち上がろうとしたりしてヒヤッとしたことはないでしょうか?
実際に私も、子どもがおすわりがやっとできるようなったなと思っていたころにヒヤッとしたできごとがありました。
消費者庁から転落事故の関する報告も
消費者庁では、「子どもを事故から守る!」ためのさまざまな取り組みをおこなっており、そのひとつとして実際に起きた事故の情報を取りまとめて発信しています。
3月22日に発信された情報には、「スーパーに設置されている高さ約1メートルのおむつ交換台から後ろ向きに転落し、頭蓋骨骨折。」(1歳)「子どもの服を脱がせるために、高さ60センチメートル程度のソファの上に寝かせた。保護者が窓のカーテンを閉めている隙にソファから寝返りをして転落。頭蓋骨を骨折し3日間入院した。」(0歳)※という事故の報告がありました。
※消費者庁「子ども安全メールfrom消費者庁」より
目を離さないこと、油断しないこと
ある実験では子どもが約60cmや75cmの高さからコンクリートの床へ転落した場合、頭部損傷のリスクが非常に高くなるという分析結果も出ています。また、子どもは頭部が大きいため、頭から落ちてしまい、頭を打つことが多いです。
もしも、子どもが高いところから転落し、出血がある、意識がないなどの場合には、すぐに救急車を呼び、どこからどのように落ちてどの部分を打ったのか、医師に説明できるようにしておくことが大切だそうです。
なにより子どもの転落事故を起こさないために、商業施設などのおむつ交換台でおむつ替えをするときは、子どもにベルトを着用し、目を離さないこと、家庭での場合は、ソファなどを使用せず、床(畳)の上に布団やマットを敷いて交換するよう、消費者庁も推奨しています。
思っているより早い子どもの成長。まだ、寝返りできないからと思っていても、できるようになるのはあっという間です。わが子の命を守るためにも、安全対策をしっかりとって、楽しいお出かけになるといいですね(TEXT:東 裕子)