「気軽に専門家に質問ができて、さらに返信も早い」とママから日々感謝の声が寄せられているベビーカレンダーの人気コンテンツ【助産師に相談】の掲示板。その中から特に注目をあつめた質問の内容を一部抜粋してご紹介します。ママさんたちのリアルな悩みに、助産師さんはどのように答えてくれているのでしょうか。今回は実母との確執に悩む新米ママさんからの投稿です。
Q. 実母が子育てにいろいろ口を出してくるのがストレスです
私はできちゃった婚で、今は訳あってまだ旦那と一緒に暮らしていません。今1歳3カ月の息子と一緒に実家にお世話になっています。私も母も働いているので、自分のできることや子どものごはんなどは私がやっているのですが、たまに疲れてちょっと気分転換にテレビを見ていたりすると、母に『何してるの?○○君、1人で遊んでるよ!ちゃんと相手してあげなさい』とか『熱を出したらまだ子どもはキツイとか言えないのよ!』とか『自分で産むって決めたんでしょ!』とか『お母さんの子じゃないから知らない』とかいろいろ言われます。あとは『クルクル回ってるから自閉症とかの疑いがあるんじゃない?』とか『バイバイの仕方がちょっと違う』とも。
最初はアドバイスで言ってくれているんだろうなと思っていたんですけど、不安になるような言い方をするので、すごく不快です。旦那に話したりもしますが、真剣に聞いてくれているのか分からなくて。途中で話が変わったりするので、あまりスッキリはしないです。
あまりいろいろと言わないでほしいと伝えたら、『あんたはまだ何も分かってないから言ってるの!』と繰り返し言われるようになりました。本当に最近、母のことや仕事も忙しくてイライラして、子どもについ怒鳴ってしまったりして、そんな自分が嫌いです。子どもは何も悪くないのに、本当にダメな母親だなと思ってしまいます。
宮川めぐみ助産師からの回答
お母さまには、いろいろと言われながらも助けてもらっている部分も多いため、折り合いをつけていくのは大変ですよね。旦那さんにこぼしてみても、あまりちゃんと聞いてもらえている気がしないのですね。質問者さんの気持ちに耳を傾けてもらえるところがなくて、やるせなくなりますね。きっと、そういった環境のせいで気持ちがいっぱいいっぱいになっているのでしょう。お子さんに怒鳴ってしまったり、本当につらい時期だと思います……。
質問者さんは、気分転換になるようなことを何か見つけられていますか? 一瞬でも外に出てみて、深呼吸を5回くらい続けてやってみてはいかがでしょうか。そのほかにも、何か発散できることがあれば、やってみてくださいね。
本当に、よくがんばっていらっしゃると思いますよ。だからこそ、いろいろと言われるとしんどいのですよね。お母さまに気持ちを伝えたりもされているようですが、なかなかすぐには変わってもらえないと思います。その分、質問者さんが気分転換できたり、発散できる何かを見つけていただき、バランスを取っていただけたらなぁと思います。
※参照元:ベビーカレンダー「助産師に相談」コーナー〈 https://baby-calendar.jp/talk/topic/detail/25620 〉
実は悩んでいる人が多い、 新米ママと実母の確執
結婚は男女間の話だけでは収まらない、いわば家族と家族の結びつきです。今まで他人だった人を肉親として受け入れなければならないことに最初は戸惑っても、たいがい子どもができると、その子どもが両家の橋渡しになってくれて家族としての繋がりが強固になります。
一方で、『義母に子どもを取られたくなくてイライラする』とか『義母の教育方針と合わない』という悩みを抱くママも。その原因のひとつが、いわゆる“世代間ギャップ”です。義母の時代では当然だったことが現代では非常識に思われたり、また、その逆もしかり。世代が違うことで子育てに対する考え方に差が生まれ、嫁姑トラブルに発展してしまうようです。
しかし、それもじつはひと昔前の話。今は核家族化がどんどん進み、旦那さんのご両親とも別居しているケースが多く、トラブルにもなりません。義母とのトラブルに代わり、新たに出てきた悩みが“実母との育児ギャップ”です。
遠慮なくいろいろなことを頼めるありがたい存在ではあるのですが、義母なんか目じゃないほどにズケズケと言いたいことを言ってきます。そして、二言目には『私はあなたをそうやって育てたのよ! 』と……。自分の母親ということで、義母が相手のときよりも怒りが湧いてくるんだとか。そのせいで育児ノイローゼになってしまうママもいるそう。周りからすると、ただの親子ゲンカのように見えるかもしれませんが、結構深刻な問題なんです。
イライラする! 実母との育児ギャップ体験談
先輩ママたちがかつて体験した、実母との育児ギャップのエピソードを集めてみました。思わず『あるある!!』となってしまう人も多そうです。
- 「私はわが子に紙おむつを使用していますが、私の母は布おむつで育児をしてきた世代。そんな母に私がギャップを感じたのが、おむつを替える頻度が私の2~3倍早いことです。思わず『もう替えるの?』と聞いてしまったことも。母は、布おむつのときの感覚で、おむつ替えをしてくれていたんだと感じます。一方、離乳食では、市販のベビーフードに抵抗がある母は、なんでも手作りをすすめてきます。私自身としては、市販のベビーフードもうまく活用していきたいという気持ちだったため、もどかしく感じることが多々ありました。自分の育児に干渉しないようにハッキリ伝えてしまうという方法も考えましたが、今はなるべく母の意見も考慮するようにしています。それは、生活をともにしている以上、母の意見を聞くことも大切だと思ったからです。加えて、母は嫌味というわけでなく、アドバイスをしたいという気持ちや心配している気持ちから育児に対して発言しているのだと感じました。母自身も、私に反論されると『せっかく助言したのに』と思っていたようです」(ママライター今井さくらさん)
- 「沐浴後に私が母乳をあげている姿を両親が不思議がっていました。昔は白湯や果汁を飲ませるのが主流だったようです。母が『お風呂あがりは湯冷ましで大丈夫よ』と毎回にように言ってきました」(ママライター田中由惟さん)
- 「母は、涼しい季節になると、たいして寒くない日でも『寒いよね』と、赤ちゃんに洋服を着せようとしました。靴下を2枚も履かされていたこともあります。”洋服の枚数は、大人より一枚少なく、高齢者よりも2枚は少なく”と、何度も説明しましたが、なかなか分かってもらえませんでした。また、離乳食が進んでくると、母は『これは食べられるの?』『これは?』といろいろ食べ物を出してくるので、赤ちゃんせんべいならあげてもいいよと教えました。すると母は赤ちゃんせんべいを大量に買い込んできてストックするように。食べる様子がかわいいからと、何枚も食べさせてしまうので困りました」(ママライター斉藤あやさん)
自分が赤ちゃんのころは知られていなかったようなことが現在では医学的に証明されていたりするのに、昔のやり方のほうがいい! と言われてしまったりすると、もどかしい気持ちになりますよね。しかし、ママライターさんも述べているように、実母は「よかれと思って」「助けてあげたい」という思いでいることが多いことも忘れたくないですね。ときにはケンカして、また、ときには歩み寄りながら、大先輩ママである実母との関係にうまく折り合いをつけていきましょう。