友人の子どもからの「あーんして!」に困惑
友人の長男が生まれたときに会って以来、3年ぶりの再会で私はワクワク。当日のお店を決めたのは友人。割烹料理屋を選んだので、てっきり子どもは連れてこないのだろうと勝手に思い込んでいたのですが、2人とも連れてきたので少しびっくりした私。しかし、個室の料理屋さんなので大丈夫だろうと思い、4人で入ることに。子どもメニューもあったのですすめると、「この子たちは家でごはん食べてきてるから〜」と笑顔。友人の対応に、子育て未経験の私は「なるほど〜。事前に食べさせてくるって手もあるのか」と感心していました。
やがて大人2人分の料理が運ばれてくると、子どもたちの目は私の煮込みハンバーグに釘付け。そして私に向かってもの欲しそうに口を開け「あーんして!」「あーん!」と言ってきます。私が困惑していると、友人は「かわいそうだからあげてよ!」と当たり前のように言ってくるのです……。友人の態度に少しモヤッとしましたが、子どもたちに「いや!」なんて言えるわけもなく、仕方なくあげることに。子どもたちは「おいし~」と喜んでくれましたが、友人は「よかったね~」と笑うだけで私に対してもお礼の言葉などはナシ。楽しみにしていたデザートのケーキプレートが運ばれてくると、子どもたちが「食べたい食べたい!」と騒ぎ出し、友人も「うるさいからあげてくれない?」とニコニコ言ってきます。そして、私のデザートはすべて子どもたちのおなかの中に……。戸惑う私に友人は「〇〇ちゃん、もうすぐお母さんになるんだからさぁ。子ども優先の行動を心がけないとね」と得意顔で説教。結果、私は腹八分も満たされないまま帰宅することになったのでした。その後は、数年に1回会う程度だったこともあり友人からは何の連絡もなく、出産後も会っていません。
割烹料理屋なので、子どもメニューまで頼むと値段か少し張るのが嫌だったのかなと思うことにした私。図々しいお願いははっきりと断らないと自分が損することもあると痛感し、今後は同じことがあったら遠慮しすぎないようにしようと決めた出来事です。
著者:松永かおる/40代・自営業。小学生2年生の長男と2歳の次男を育てる4人家族。野菜嫌いの夫と子どもたちのごはん作りに日々奮闘中。
作画:Pappayappa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年6月)