そして、病院で受けた診断結果は……。
抱っこひもには慣れている夫
当時、息子は生後3カ月。家族でショッピングモールに出かけたときのことです。立体駐車場に車を停め、私は2歳の娘を車から降ろし、夫は息子を抱っこひもで抱っこしようとしていました。
夫はおんぶも抱っこもできるタイプの抱っこひもを使っており、抱っこひもの使い方には慣れていました。夫が息子をおんぶしようと、まず抱っこひもを使って抱っこし、背中に持ってこようとしたとき事故が起きたのです。
コンクリートの地面に頭から落下した息子
夫が、息子を背中に持ってきておんぶしようと抱っこひもを回したとき、息子がスポッと抜けてコンクリートの地面に頭から落ちてしまったのです。ゴンという強い音がし、息子は泣き叫びました。
夫は息子を抱きかかえ頭を撫でながら、「大丈夫だと思うけれど」と慌てる私に言いました。しかし、近くにいて騒ぎを聞いて駆けつけてくれた店員さんに事情を話すと、「念のため救急車を呼びましょう」と言って救急車を呼んでくれたのです。
私は大事になってしまったと思いましたが、頭を強く打っていて何かあったら後悔すると思い、救急車に乗り病院へ向かいました。
病院での診断結果は…
そして近くの総合病院ですぐにCTを撮ってもらい、結果は異常なし。たんこぶという診断でした。そして、「念のため、数日は変化がないかを見ておくように」と説明を受けました。
私たちはホッと胸をなで下ろし、家へ帰ることに。その後、数日経ってもトラブルはなく、いつの間にかたんこぶも治っていました。
その事故以後、私も夫も抱っこひもを使うときは相手に声をかけるようになりました。特に抱っこからおんぶにするとき、おんぶから抱っこにするときはクルッと抱っこひものベルトを回す必要があります。そこで相手がいるときは近くにいてもらい、子どもの頭や体を支えてもらうようになりました。
◇ ◇ ◇
泣いているから大丈夫、たんこぶができただけなど、軽症に見える場合、病院に行かずに自宅で様子を見ておこうという判断をすることもあるかと思います。しかし、まだ自分で症状を伝えることのできない子どもの場合は、素人の判断は危険な場合があります。
受診するか迷ったときは、かかりつけ医へ相談、または全国同一の短縮番号「#8000」をプッシュすると、お住まいの都道府県の小児救急電話相談窓口につながります。自治体によって実施時間が異なるので確認してから相談してみてください。判断に迷うときは専門家に相談すると安心ですね。
また、子どもを連れて移動する際の手段として広く利用されている抱っこひもですが、正しく着用しないと落下事故につながるおそれがあります。使用の際は、取扱説明書に従い正しく装着し、着脱の際はできるだけ周囲の人に協力してもらうなど、安全を心がけましょう。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者:新谷けご/40代女性・主婦。2013年生まれの娘、2015年早生まれの息子と夫の4人暮らし。年子育児に振り回されっぱなしの毎日を送る。
イラスト:きりぷち
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています