義父は忙しく働いている私をいつも気遣ってくれる人なのですが……。
信頼している義父が倒れて
夫は家事を一切しないため、義父の存在は私にとってなくてはならないもの。義父は会社の社長として長年勤めてきましたが、60歳を超え、引退を考え始めていました。
しかしある日、義父が突然自宅で倒れ、緊急搬送される事態に。命は助かりましたが、足が不自由になってしまい車椅子で生活を送ることになりました。
夫からの要求
義父の退院が近づく中、夫から衝撃的な言葉が投げかけられました。
「俺は父さんの会社を守っていくことになるから、介護はできない。だからお前がやるしかないんだ」
私に仕事を辞めて、義父の介護に専念するよう要求してきました。
私はやさしい義父へ恩返しをしたい一心で、引き受けることにしました。
変わり果てた夫
義父の介護を始めてから、夫の態度は一変しました。「俺は専業主婦のお前と違って、忙しいんだ!」などと見下すような言葉を浴びせられるように。
さらには「財産狙いで媚び売ってるんだろうけど、財産は1円もやらないからな!」という信じられない発言も。この言葉を義父も耳にしていました。
そんな中、義父がこっそり私にとある提案をしてくれたのです。
義父の意外な決断
数日後、義父は「話がある」と私たちをリビングに呼びました。
義父は会社の引退を決め、優秀な部下にすべてを託すと宣言。そして、亡くなった後の財産は会社に寄付し、現在住んでいるこのマンションも売却して、介護付きの老人ホームに移ると伝えました。
義父の引退後は、自分が社長になると確信していた夫。これには大反発しましたが、義父の決意は固く、変わることはありませんでした。
私は夫に離婚を宣言。これまでの言動から、今後一緒に人生を歩んでいけないと伝えました。社長にはなれず、妻には離婚宣言され、あまりのことに動揺する夫。
義父に「全部お前の言動が招いた結果だ」と言われ、ただただ落ち込んでいました。
新たな第一歩
最終的に義父はマンションを売却し、私のために新しく新築マンションを購入してくれました。時折顔を見せたり話したりすることができるよう、私の希望で義父の老人ホームの近くのマンションにしてもらいました。
義父の決断によって、私は仕事に復帰し自立することができ、新しい生活を始めることができました。信頼できる義父に感謝しながら、これからの人生を踏み出していきます!