タダで作ってもらおうとするママ友…
ある日、何人かのママ友と送迎時に立ち話をしていたときのこと。娘への手作りグッズを見たAさんが「すごい! かわいすぎる!」と褒めてくれました。うれしいなと思っていると「私の子どもに作ってちょうだい!」と言うAさん。私は自分の子どもにも使わせたいと思うほど気に入ってもらえたのがうれしくて「材料費だけもらえたら、リクエストのもの作るよ〜」と返事をしました。
しかし、材料費の話を出した途端、Aさんの表情がサッと変わります。「どうしてお金を払わないといけないの? 趣味なんだからもちろんタダで作ってくれるわよね?」と言うのです。「それはちょっと……」とやんわり断ろうとすると、「もしかして見せびらかすために作ってるの?」「というか、作ったの嘘でしょ? あんたのお母さんが作ったんじゃないの?」と鼻で笑われながら文句を言われました。心ない発言に私はイライラ。「私は娘に喜んでほしくて時間を割いて手作りをしています。バカにしたり嘘つきよばわりしたりするなら、絶対に作りません!」と言い返す? いや、あまりにも大人げないか……。
そんなことを思っていると、話の輪にいた数人のママ友たちが口々に「Aさん何言ってるの!」「作るのには時間や手間が結構かかるんだよ! プラスで製作費払ってもいいくらいだよ〜」「Aさん冗談で言ってるんだよね~?」とフォローしてくれ、Aさんはうつむき黙ってしまいました。その後はそのまま解散。後々話を聞くと、フォローをしてくれたママたちは趣味で作ったハンドメイド作品をフリマアプリで販売しており、製作にかかる手間をよく理解していたのです。この一件以来、Aさんは気まずいのか私と会ってもあいさつするだけで、そそくさと帰るようになりました。
私のハンドメイドは趣味ですが、全部タダで作ってもらえると思ってほしくありません。しかし、Aさんにどうしてタダでは引き受けられないのか具体的な理由を伝えていなかったのも事実。材料費や製作時間がどれくらいかかるのかなどを伝えていれば、もしかしたら納得してくれていたかもしれません。今回の反省を生かし、今後なにかお願い事を断るときは、相手に理由が伝わるようにしっかりと説明を添えようと思いました。すかさずフォローを入れてくれたほかのママ友たちには、とても感謝しています。
著者:桂 ゆかり/30代・ライター。働く乗り物が大好きな4歳の男の子と、ティッシュをひらひらさせて遊ぶのが大好きな2歳の女の子を育てるママ。夫は夜勤のため、月〜土曜日までワンオペの日々を過ごしている。
作画:yoichigo
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年6月)