そんなことになっているとはつゆ知らず、奏さんに対する悪質な投稿がまたひとつ増えていました。
書き込んでいたのは同じバレエ教室に通うママ。彼女の名前はリズ村リズ。そこそこ裕福で恵まれた生活を送っていると思っている主婦です。
奏さんとリズは2年前に知り合いました。シングルマザーの奏さんのことを「可哀想な人」だと内心見下し、自ら率先して奏さんのサポート。周りのセレブママたちへの劣等感に蓋をして「私は恵まれているのに他人にもやさしい人」というキャラを徹底します。
ある日リズは容姿端麗な男性と歩く奏さん親子と遭遇。
奏さんはその男性と結婚する予定であり、結婚後も変わらず仕事を続けていくと聞き、戸惑いながらその場をあとにしました。
ママ友との会話はヒートアップしていき…
奏さんが結婚することを知ったリズは、腑に落ちない様子。「今まで面倒見てやったのに……」と奏さんに嫌悪感を抱いてしまいます。
バレエ教室で他のママたちに、奏さんが結婚することを勝手に話すリズ。そこから話はヒートアップしていき、「知らない男と同棲を強要するのは虐待」「子持ちを選ぶのは怪しい、本当は娘が狙いかも」など、どんどん悪い方向に進んでいくのです。
他のママも同じ気持ちだと知ったリズは、「やっぱり結婚はおかしい」と自分の気持ちに確信を抱くのでした。
奏さんの面倒を自ら率先して見ていたのは確かですが、リズは自分を誇示するためにしていた行動です。それなのに勝手に裏切られた気持ちになるのは、筋違いですよね。また、結婚することは本人から伝えるものであって、他人が勝手に話していい内容ではないでしょう。
コミュニケーションにおいて、共感することはとても重要なことではありますが、陰口にまで共感するのはご法度です。
家庭事情や人間関係は人それぞれ違って当たり前。それを勝手に想像し、ありもしない話に膨らませることなどしてほしくはないものですね。
土井真希さんの連載は、このほかにもブログで更新されています。ぜひチェックしてみてくださいね。