結婚挨拶に…彼はやってこない
半年前まで交際していた彼は、大事なイベントの前日になるととても緊張してしまうタイプでした。その緊張をほぐすためか、大事な日の前はお酒を飲むように……。
結果、お酒を飲み過ぎて翌朝起きられず、私の両親への結婚挨拶、結婚式の打ち合わせなど、大事なイベントの待ち合わせ時間にこない……ということが。1回どころではなく、それが何度も続きました。
注意をして、お酒を飲まずとも起きられるよう私自身も協力したいと思っていましたが……彼はなぜか拒否。さらには逆ギレされるしまつで、彼に振り回されて疲れて果ててしまった私。結婚を考えていた相手ではありましたが、サヨナラを告げて、彼とはお別れしました。
半年後、別れたはずの元彼から連絡が
別れてから半年が経ったころ、元彼からいきなり「緊張しすぎて飲みすぎた! 今日の結婚式はキャンセルで!」と連絡が届きました。別れたはずの元彼から突然の連絡。「結婚式はキャンセル」という理解できない文章に私は戸惑いました。
「またお酒を飲んでいたの? ……ていうか、私たち別れたよね?それから結婚式なら昨日終わったけど?」。
そう、私は半年の間にいい人と出会い、トントン拍子で結婚。すでに彼から連絡が届いた前日に結婚式を終えていました。
彼はお酒が残っていたのでしょう。共通の友人がいるので、結婚式の情報を聞き、とぼけて私に連絡をしてきたのだと思いました。
しかし元彼は、「いやいや俺は別れるつもりはなかったんだよ! しばらく連絡しないほうがいいかなと思って、結婚式当日に仲直りしようと思っていたんだ!」と言います。
「別れたつもりではなかった」と言いますが、半年前、彼にはちゃんと理由を説明し「関係は終わりに」「別れる」ということを伝え、彼からも「そういうことなら」と返事をもらっていました。「どういうこと?」――。彼の中では「まだ交際している」と思い込んでいるのでしょうか。私の頭の中は混乱状態でした。
もう別れているということ、私は別の人と結婚したということを改めて伝えると……なんと彼は突然逆ギレ! 「半年で他の男と結婚する尻軽女! そんな女にもう興味ねえから! やっぱり俺と結婚したいって言っても知らないからな!」と言い放ち、そのまま連絡が途切れました。
さらに2カ月後…
こうして、本当に関係が終わったと思っていた私ですが……突然の連絡から2カ月経ったころにまたもや元彼から連絡が。「お前と別れて正解だった! 俺、お前の友だちの社長令嬢と結婚することになったから!」と……。
社長令嬢の友だち……と聞いてひとりだけ心当たりのある人物がいました。それは、中学が一緒だったS子という女性。たしかに、社長令嬢、ではありましたが……。
私が返信に困っていると、「尻軽女のお前と別れて俺にこんな人生が待っているとは思わなかったぜ! 俺はこれからどんどん勝ち組に上ってやるから」と自慢のようなマウントのような言葉が続きます。
「S子って……たしか「元」社長令嬢じゃなかったっけ?」。
S子はたしかに社長令嬢でした。中学卒業までは。
S子が中学卒業するくらいのころ、S子の親の会社は多額の負債を抱え潰れてしまったのです。その後、S子は地元の友だちが誰も行かない高校に進学。知り合いが誰もいない土地で「社長令嬢だと言っている」とは噂には聞いていました。その後、親がもう一度会社を立て直したのかもしれませんが、「一度、ちゃんと確認したほうがいいと思う」と伝えると……。
元彼は私の言うことなど信じられないといった様子。「挨拶に行った実家は豪邸だったし高級車だって停まってたんだ」「俺と別れたことが悔しいからってひがむなよw」と言われてしまいました……。
やりとりに疲れた私がそこで連絡を区切ると、翌日……。
「余計なことしないで!」
「ちょっと! 余計なこと言ってんじゃないわよ!!」。
怒りのメッセージを送ってきたのは、なんとS子でした。強がっていても、元彼は「一度確認したほうがいい」という私の言葉通り、彼女に確認したのでしょう。
「社長令嬢っていう肩書で高収入の彼をゲットできたのに、社長令嬢はウソだってこと、バレちゃったじゃない!」。
やっぱり、現在の彼女は社長令嬢ではなかったよう。「いや、そんなの結婚するならいずれバレるのに。……っていうか、高収入?」。
私が引っ掛かった「高収入」の部分。S子に詳しく話を聞くと……どうやら元彼は、「大手メーカーに勤めているエリート」だと言っていたようです。私が知っている情報では、その大手メーカーの子会社に勤めており、大手メーカー勤めではないはず。S子にはそのことを伝え、「あとは当事者同士で話し合ったほうがいい」と、私は連絡を終わりにしました。
嘘つき夫妻の末路
それからほどなくして元彼から、「やばい、ずっと騙されていたんだ! 本当に社長令嬢じゃなかった!」と焦ったような連絡が届きました。「あなたも親会社のエリートだって嘘をついていたそうじゃない」と言うと、男は見栄を張らなきゃいけないときがあるんだ!と、元彼は完全に被害者モード。S子も、私も騙された被害者だ!と言っているようで……。
お互いに反省もなく被害者意識のまま。結局2人は、離婚に向けて話し合いをすることになったようです。自分を大きく見せ、ウソをつきあったまま結婚してしまった2人。どちらともいずれバレるウソで、遅かれ早かれこのような結果になっていたのかもしれません。私は2人のようにならないよう、素直に生きていきたいと思います。
【取材時期:2024年8月】
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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