掲示板に悪質な書き込みをしていたのは、奏さんと同じバレエ教室に通う主婦、リズ村リズでした。リズは奏さんのことを「シングルマザーで可哀想な人」と見下していますが「恵まれている私がサポートしてあげている」と思い、自らすすんでサポートしていました。
出会ってから2年経ったある日、見知らぬイケメン男性と一緒に歩く奏さん親子に遭遇します。
奏さんに婚約者だと紹介され「結婚後も仕事を続けていく」と言う奏さんに対し、「散々やさしくしてあげたのに男作る時間はあるのね……」と納得いかない様子。
奏さんが再婚することを、ママ友や夫に勝手に話すリズ。
ママ友には「知らない男と一緒に暮らすなんて、娘への虐待だわ」と、話は悪い方向に盛り上がりました。
しかしリズの夫は、リズの見当違いな言い分が理解できず、言い合いに……。
イライラが収まらないリズはついに、掲示板に悪口を書き込むのです。
他人から共感を得たリズは、悪口を書き込むことでストレスを発散していきます。
当時のリズは、これが相手を直接責めない平和的な発散方法だと思っていたのでした。
ママ友との世間話は悪い方向に進んでいき…
ある日、リズは同じバレエ教室に通うママ友とアフタヌーンティーに行きます。
会話が盛り上がっている最中、リズは自ら掲示板の話をするのです。
奏さんの悪口が書いてある掲示板に、ママ友たちは興味津々。
リズはその様子を見て「共通の悪口で絆が深められたわ」とうれしそうにしています。
それから数カ月、リズの自宅に1通の封筒が届きました。
そこには、「発信者情報開示に係る意見照会書」が入っていたのでした。
ママ友と楽しく食事会をするのは良いですが、共通の知人の悪口で盛り上がるのは親としていかがなものでしょうか。リズは自ら掲示板の話を振って、ママ友との絆を深めたと思っているようですが、悪口で繋がった絆はすぐに壊れてしまうかもしれませんね。
リズの暴走はどんどんエスカレートしていますが、ついに開示請求に関する意見照会書が届いてしまいました。思いもよらない手紙に戸惑うリズ。しかしこれは自分が蒔いた種。リズには現実としっかり向き合ってほしいものです。
土井真希さんの連載は、このほかにもブログで更新されています。ぜひチェックしてみてくださいね。