「結婚指輪をなくした!」
ある日、夫が仕事から帰宅するなり「結婚指輪をなくした!」と騒ぎ出しました。夫は仕事中に指輪をしていないことに気づいたそうで、きっと朝洗面台で出かける準備をした際に外したのだろうと軽く考えていたのだけれど、いざ帰宅してみると洗面所に指輪はなかった、とのこと。
洗面所や自身のかばん、家具の下を必死で探し回る夫を見て、日ごろから「なくすといけないから結婚指輪はつけっぱなしにしておいたほうがいいよ」と言っていた私は、内心呆れていました。
「洗面所になかったのなら、ふとした拍子にゴミ箱に落ちてしまって洗面台のゴミと一緒に間違えて捨てちゃったかも……」という私の言葉に夫は青ざめて、洗面台を再び大捜索。
夫婦で2時間以上かけて探した結果、夫の指輪は無事に見つかりました。
大切だからこそ外していた
しかし指輪があったのは、洗面所ではありませんでした。朝、洗面台で外したときに失くしたというのは夫の思い違いで、夫の仕事の書類の隙間から見つかったのです。どうやらどこかのタイミングで指輪を外して、その際に書類の隙間に落ちてしまったようで……。
夫に「どうして外したの?」と聞いてみると、「大切だから……」と言います。大切な結婚指輪が汚れてしまうのが嫌で、洗顔やお風呂に入るタイミング、日焼け止めクリームを塗るときなどに外しているそうです。
その気持ちはうれしいのですが、一時的に外してそのままつけるのを忘れてしまったり、なくしてしまったりしては本末転倒なのではないかとも思いました。
私が提案した2つの方法
そこで、私は夫に2つの方法を提案しました。1つは、私と同じように結婚指輪をつけっぱなしで生活すること。もう1つの方法は、指輪を外すときにはその都度、“指輪置き場”をつくるということです。
夫は汚れるからと言って、一時的に外した指輪を置いておく場所を作っていなかったので、その場所をつくることでなくしにくくなるのではないか、と思ったのです。
夫は私の提案を受け入れてくれて、どうしても指輪を外す際には置き場を決めて、そこに置くようになりました。
「なくしたくない」という気持ちから結婚指輪をつけっぱなしにする私にとって、夫がつけたり外したりしていることはなかなか理解できませんでした。しかし、夫の行動は結婚指輪を大切にしたいと思ってくれているからなんだと気づき、うれしくもなりました。指輪置き場を作ったことで、夫が指輪をなくすことはなくなったのでよかったです。
著者:やん子/不妊治療を経て2児のママになった30代の主婦。夫が激務であり実家も遠方のためほぼワンオペだが楽しい毎日。自身の過去の恋愛や体験、結婚生活をもとに執筆している。
イラスト:sawawa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています
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