ワンオペ育児で折れかけた心に…
スマホなんてまだなかった当時、初めての妊娠と出産なので、必要な物などは本でいろいろ調べていました。たくさん本を読んで準備をしても不安でいっぱいでしたが、出産のときは夫に立ち会ってもらい、なんとか無事に出産を終えました。
しかし夫は、子育てにあまり協力的ではなく夜泣きのたびに「うるさい」と言って、私はワンオペの慣れない子育てに精神的に参ってしまっていたのです。そんなとき、子どもの健診で診てくれた先生が……。
「お母さん、毎日頑張っていて偉いですね!」と声をかけてくれました。先生からすれば、診察のための何気ない声かけだったと思いますが、毎日精いっぱいだった当時の私にとっては、とても温かい言葉でした。その場で思わず涙が溢れてしまい、先生をびっくりさせてしまいましたが本当に心が救われたのです。
実際にお母さんになる前は、お母さんと赤ちゃんを見ると「幸せそう」だと思っていましたが、お母さんは毎日こんなにも必死なんだと身をもって実感しました。結婚を反対されたことで反発していましたが、育ててくれた両親には心から感謝しないといけないと思ったのです。そしてそれからは、心に余裕を持って子育てが出来るようになり、協力的でない夫とは別れ、両親とも和解して孫の顔を見せてあげることができました。
著者:ラスク/40代・女性・主婦。姉弟2人の子どもがいるシングルマザー。
イラスト:miyuka
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年8月)