もしかして何か異常が起きたの…?
次女を妊娠していたころの話です。出産予定日を5日後に控えていた私は、おなかの中の子にもうすぐ会える喜びを胸に、妊婦健診のため病院へ向かいました。しかし、健診台に乗って健診が始まると、カーテンの向こうから「うーん……。これは、どうしようかな……」と先生の声が。出産間近に何か異常があったのかと心配になりながら、私は診察室に入ります。
「上のお子さんたちの分娩時間はどのくらいでしたか?」と突然聞かれ、質問に答えながらも、どうして急に上の子たちの話になるの? おなかの子に何かあったの?と、心の中はモヤモヤ。さらに先生は「今日産みますか?」と聞いてきて、私はプチパニック!
「え? 選べるんですか?」と質問を返してしまいました。先生いわく、予定よりも早く赤ちゃんがおりてきていることと、今までの出産時間が早過ぎることで、自宅で陣痛が来たとき病院まで間に合わない可能性があるとのこと。そうなると母子ともに危険なので、このまま入院して陣痛促進剤を使って出産するのはどうかと提案されました。
夫にも相談したところ、私の選択に賛同すると言ってくれました。私は間に合わないことが一番恐怖に感じたので、陣痛促進剤を打ってもらうことを決意。陣痛促進剤を使っていたこともあってか、分娩時間はたったの40分! 陣痛だとはっきり気づいてからはわずか20分です。先生が入院をすすめてくれなければと考えるとゾッとしますが、3人目の赤ちゃんを抱けて安心しました。
先生からの思いもよらないひと言に、私も家族も驚きましたが、おかげで安全に出産することができました。今回が3回目の出産でしたが、改めて同じ出産はないと感じた出来事です。
著者:下野香月/30代・ママライター。面倒見のいい6歳の長男と、ひょうきんな4歳の長女、甘えじょうずな2歳の次女を育てている元保育士ママ。在宅勤務を目指しスキルアップ中。日々子どもたちに癒やされながら、忙しくにぎやかな毎日を送っている。
作画:ひのっしー
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年7月)