私の婚約者を略奪した妹「今日入籍しま〜す♡」⇒「私も入籍したの♡」の報告に驚く妹…その真相とは？

それから1カ月ほどたったころ、思いがけない出来事が起こりました。なんと彼を妹に寝取られたのです。私が何を言っても妹には負け惜しみを言っていると思われましたが、意外にも私は冷静でした。

 

妹はいつも私のお古をほしがるんです。姉の婚約者を寝取る妹と、彼女の誘惑に負けた彼。2人とも倫理観が欠けています。まさにお似合いのカップルですね。

 

婚約者の彼があんな人だったなんて……。結婚前に気がついて、むしろ良かったです。

結婚に先立ち、一緒に住んでいた私たち。しかし、そのマンションからも追い出され……。ですが、未練は1ミリもないので荷物をまとめて出てきました。

そして妹は、それだけの仕打ちでは飽きたらなかったようです。私たちが同じ会社で働いていることも気に食わないようで、退職を迫ってきました。

 

最近、私に関する悪いうわさが社内で流れているんです。私が浮気して、婚約者を捨てたんだそう。実際は逆ですが……。妹が得意げに言うには、これは彼女の助言だそうです。働きづらい環境にして私の居場所をなくそうと、彼に耳打ちしたと……。

 

その3カ月後、また妹からいらない連絡が入りました。
「お姉ちゃんの元婚約者と今日入籍しま～す♡」
「捨てられた人はみじめだねw」
しつこいわ、本当に。でも私は気分がいいので、許しちゃいます♪
「おめでとう！」
「私も今日彼と入籍したの♡」

 

じつは私、元婚約者と別れてすぐに恋人ができたのです。それを聞いた妹は、自分に彼を略奪された悔しさから自暴自棄になり、ろくでもない人と付き合っているんだろう、と笑われました。しかし、それがまったく違うのです……。

 

私の夫の正体、それはうちの会社の社長。精悍な顔立ちでお金もあるので私と結婚するなんてありえないと、元婚約者のあいつも言っているそうですが、それがありえるんです。最初の出会いは、1年前に行った旅行先でした。社長が自分の母親と旅行していたとき、お母さまが持病の発作を起こして階段で転んでしまったのです。それを助けたのが私でした。

 

それが3カ月前、社内で偶然に再会して……。私は救助に必死だったので、事故のときは社長の顔を見ていませんでした。しかし、社長のほうは覚えていて……。食事に誘われ、その後はとんとん拍子に話が進んだのでした。

 

まもなく私は本社の管理職に昇進します。それは社長婦人になったからではなく、今までの仕事の成果を評価していただいた結果です。元婚約者については、いろいろとワナにかけてくれたので彼の本性を会社に報告しておきました。私の悪い噂をわざと流し、おとしいれようとしたのですから。

 

彼は自分が仕事のできる人間だと、妹にアピールしているようですが……。何ていうことはありません。プロジェクトのときもさんざん私が助け、彼は最後にちょっと仕上げるだけでした。それなのに、それを自分の実力だと勘違いして……。バカな男です。

 

元婚約者の彼には、何かしらの処分は下るでしょう。それを知った妹は絶叫。そのときに知ったのですが、妹には借金があり、その返済を夫にしてもらうつもりだったようです。私も結婚資金として元婚約者に大金を預けており、それがまだ戻ってきていないので回収しておかないと。そうそう、婚約破棄の慰謝料も請求したいと思います。

 

妹はそんな話は聞いていないと不平を言いましたが……。

いろいろな借金にまみれ、首の回らなくなった2人。元婚約者の彼は出世コースからはずれてしまったストレスでおかしくなり、妹を罵倒したり、お酒を飲んで暴れたりするようになったと聞きました。そのため、妹は離婚も考えているのだとか。

 

一方の私は、仕事も家庭も今のところ順調です。仕事で成果を出し、妹たちに流された悪いうわさも払拭できました。

 

◇ ◇ ◇

 

他人の不幸のうえに自分たちの幸せを築くのはいけませんよね。妹と元婚約者には自分の行いを反省してほしいですね。

 

【取材時期：2024年8月】

※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。