ショーで肩車……テーマパークの見解は!?
前にたくさんの人が立っていると、身長が低い子どもは当然ながらショーを見ることができません。抱っこしたとしても、パパやママの身長より高くはならず、前に背の高い人がいると、どうにもこうにもショーが見えないのです。
ではテーマパーク側は、肩車をどのように考えているのでしょう。テーマパーク側の見解を調べてみると、東京ディズニーリゾートの場合、公式サイトの「よくあるご質問」に「カメラを頭の高さより上げてもいいですか?」という質問がありました。
それに対する回答は「周りの方もよく見えるよう、撮影する際は、ビデオやカメラが頭の高さを超えないよう、ご配慮ください」というもの。肩車とは別のケースですが、
SNSではこの回答を見て、頭より高く子どもを持ち上げる肩車も、カメラ同様NGなのでは? という声が挙がっていました。
またユニバーサル・スタジオ・ジャパンの場合、「パーク内でお断りしている行為について」というパーク内でのNG事項の中に「他のゲストのご迷惑となる行為」という項目がありました。抽象的な回答となりますが、後ろの人がショーを見られない=他のゲストの迷惑となる行為として、肩車はNGとみなされる可能性は大いになありそうです。
とはいえ、2024年現在、両パークとも直接的に肩車を禁止するような記載は見られませんでした。
なぜ肩車?抱っこじゃダメなの?
物議を醸した「テーマパークでの肩車」はXで拡散され、さまざまな意見が投稿されていました。「自分もやってしまうかも」という同意もあれば、「ショーを見たいのはみんな同じだからやめてほしい」「スタッフさんは注意をしてほしい」という否定的な意見もあります。
なかでも多く目にしたのは「抱っこではダメなのか?」と言う意見。もっともだと思うものの、数々の投稿を見ていると「もし前の人がパパやママの背よりも高かったら、子どもはショーが見られない」「長時間の抱っこは正直つらい。肩車のほうが楽なので、そうしてしまう」といった、肩車を肯定する人・仕方がないと考えている人の意見が見られました。
さらに、ベビーカレンダーの投票機能で意見を求めたところ、半数より少し多くの人が「混んでいなければ肩車をするかも」と回答しています。
混雑している中での肩車は、後ろの人に迷惑をかけてしまうでしょう。しかし空いていれば、それぞれが見やすい場所に移動ができ、自分の後ろに人が立たないかもしれません。
自身の肩車によって、誰かに迷惑をかけたり嫌な思いをさせてしまったりしないかが、肩車をする・しないの分かれ道のようでした。
答えの出ない肩車論争! できることなら…
たくさんの人が遊びにやってくるテーマパーク。いろいろな感情はあるけれど、周りへの配慮は必要不可欠でしょう。
それによって残念な思いをする場面もありますが、その分楽しめるものがあるはずです。楽しむ方向性を変えるのも一案です。
また、マナーを守って見ていたところ、よく見える場所を譲ってもらったという話も聞きます。しかしもし配慮のない人だった場合、譲ってもらうことはなかったかもしれません。
もちろんこれは稀なケースでしょう。しかし、少しずつの譲り合いがあれば、ショーが見られず残念な思いをする人は少し減るのではないでしょうか。
また、見やすい場所を譲ってもらったという経験をした人が、次にテーマパークに出かけたときに、今度は自分が小さい子どもに前を譲るという連鎖が生まれれば、それはとても素敵なこと。マナーを守り、まわりへの配慮をすることで、そんな思いやりの連鎖が生まれるといいですね。