自分が学校に行くことで「問題なんてなかったと思ってもらえるはず」と考え、久しぶりに学校へ登校した幸太郎くん。親友・宗介くんと目が合うも「うちの子と、もう遊ばないでほしいの」という宗介くんの母の言葉が頭から離れず、目を逸らしてしまうのでした。
放課後、担任の先生に「きてほしいところがあるんだけど」と声をかけられる幸太郎くん。すると保健室へ案内されます。保健室では当たり障りのない会話が続き、警察が来たことも、家で起こっていることもバレていない?と思うのでした。
保健室の先生の優しさに……決意!
保健室で穏やかな時間を過ごしていると、突然保健室の先生が幸太郎くんの手のケガに気付きます。そして、テープを張り替えてあげると言います。手のキズを見ながら「ひどい傷…痛かったでしょう?」と尋ねる保健室の先生。幸太郎くんは思わず「先生の手、あったかい」と声を漏らします。そして先生の「大変だったわねぇ、幸太郎くん」というひと言で緊張の糸が切れ、祖父母の秘密を、家庭の事情を全て話したい、でも話してしまったら祖父母は逮捕されてしまうのでは……。と葛藤するのでした。
そのとき、保健室の隅から先生を呼ぶ声が。他にも生徒がいたことに気づく幸太郎くん。数分後、先生が戻ると「ここれはね、誰にも言えないことを相談していく子もいるの」と話します。この言葉に幸太郎くんは「僕の話も……誰にも言わないでくれますか……?」と決意するのでした。
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先生の手に触れ人の温かさを感じた光太郎くん。まだ小学生、親と手を繋いだりハグをしたりすることもある年齢なのに……。と胸が締め付けられます。どれだけの我慢や苦労を背負ってきたのでしょう。光太郎くんが甘えられる場所、小学生らしく素直になれる居場所を見つけて欲しいですね。