義母からたびたび週末に呼ばれ、料理を作って欲しいと言われる私。義母が同居している義姉は料理上手なので、あえて私に作らせなくてもいいのではないかと思うのですが……。
長男夫婦と暮らし始めてから3年もたつので、義母は義姉の料理に飽きてしまったと言います。手抜き料理も多いし、強い口調で文句を言われることもあるので、ちょっと義姉が怖いと義母は言うのですが、私には義姉がそんな人だとはまったく思えません。
手料理に執着する義母の意図とは…
義母は、私が料理上手になるようにチェックしてあげると言って、作った料理の写真を毎回送るように言ってきました。朝はいつもバタバタするわが家。写真を忘れて仕事に出かける支度をしていると、催促の連絡まで来るのです。
写真の撮り方が下手だ、見栄えが悪い、手抜きはダメだなどと注意されることも多々。義母は「SNSに載せられるような素敵な写真を送って」と言いますが、私はアカウントを持っているだけで投稿はしていません。そのため、撮り方がよくわからないと話すと、「へぇ……今どきじゃないのね」と言われました。
そんな日々を過ごしていると、義母が同居話を持ちかけてきました。職場への距離を考えると、引っ越しはできないので断ったのですが、義母は聞く耳を持ちませんでした。どうやら同居中の義姉と折り合いが悪く、私たち夫婦を同居させることで長男夫婦を追い出そうとしているようです。了承していないのに同居の準備をすると義母に宣言され、困惑しています。
あまりに急な義母の行動に不信感を抱いた私は、思い切って義姉に相談しました。ちょっと前まで私を目の敵にして、ひどい嫁いびりをしていた義母。突如やさしくされ、同居をせがまれ……。この先、何をされるのか不安だったのです。
私の話を聞いた義姉は、妙に納得しています。その前の日に義母からひどいことを言われたそうで……。
「お義母さんに飯マズ嫁は」
「出ていけって言われちゃった」
「ひどい……」
「お義姉さんの料理美味しいのに」
義母から気に入られていた義姉が、突然なぜそんなことを言われたのか、私には理解できませんでした……。
嫁に隠す義母の秘密の楽しみとは!?
「むしろラッキー♪実は義母はね……」
義姉は今年に入って、SNS投稿を開始。自分の作った料理を載せると、「パクりを載せるってどういう神経?」などという彼女を中傷するコメントやメッセージが届くようになったと言います。誰かのレシピをまねしたものではなかったので、おかしいなと思っていろいろ調べたところ、義母のSNSにたどりついたそうです。
なんと義母は、義姉の作った料理を写真に撮り、自分が作ったものとして投稿。SNS上で多くのファンを集めていたのです。2人の投稿がかぶっていて、どちらが本物か物議を醸しているので、義姉は自分と同じように、義母にも中傷コメントやメッセージが届いているはずと言います。
義姉にバレたと思った義母は、私にくら替えしようとしていたのです。今までさんざんひどいことを言ってきたくせに、態度を変えて今度は私の料理で人気者になろうとしていたとは……。
義姉も、義母にはいろいろともう限界で、そろそろ同居を解消しようと思っていたと言います。そもそも同居を求めてきたのは義母だったそうです。この際なので、義母と距離を置こうという話になりました。
そこで、私たち夫婦は同居しないことをはっきり宣言。義母の秘密はもう家族みんなが知っていると伝えました。まもなく義姉は、自分のアカウントで事の真相を暴露。義母のスマホは、通知が鳴りっぱなしに……。
大炎上の義母がすがったのは…
案の定、義母のSNSは炎上しファンは激減。これに激怒した義母は、自分の秘密を暴露した義姉のアカウントを閉じさせようとしましたが、義姉はすでに義母からの連絡をブロックしています。義姉と連絡がつかない義母は、発狂寸前。
結局、自分ではどうすることもできず、アカウントを閉じる以外の手段がなくなったようです。
アカウントを閉じたことで鳴り止まない通知はなくなったものの、義母は知り合いや親戚に、自分の見苦しい行ないがバレてしまいました。そのため、後ろ指をさされるのが怖くて、外に出られなくなってしまったようです。義母は私たち嫁に対してだけではなく、周りの人たちへも態度が悪かったようなので、すこしはお灸がすえられたのかもしれません。
それから義母は、家族みんなから距離を取られています。自業自得ですが、頼る人がいない、さびしい老後になりそうだと、懲りずにSNSで嘆いているようです。
老若男女問わず誰もが、SNSを使う時代になりました。それによって毎日の生活に張り合いが生まれるのはいいことですが、過度な承認欲求や見栄になどによって、トラブルに発展する可能性もあります。そういったトラブルと常に隣り合わせであるということを忘れずに、正しい利用を心がけたいものですね。
【取材時期:2024年10月】
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。