出産を機に夫の扶養に入る人のポイントと注意点とは?

2018/08/06 20:00
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この記事では、ファイナンシャルプランナーの大野先生が夫の扶養に入るときの3つのポイントについてお話しします。所得税・住民税の手続きは年末調整か確定申告をおこなう、健康保険・国民年金の手続きは早めに夫の勤務先で確認する、夫の勤務先の家族手当・配偶者手当の確認をすることです。
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夫婦の家計のイメージ

 

出産を機に仕事を辞め、夫の扶養に入ろうと考えている人もいらっしゃると思います。しかし、“扶養”と言っても、所得税・住民税、健康保険、国民年金、勤務先の家族手当等と範囲が多岐にわたり、基準や手続きも異なります。ここでは、夫が会社員、妻が出産を機に夫の被扶養者になる前提でのポイントと注意点をお伝えいたします。

 

1.所得税・住民税の手続きは年末調整か確定申告で

所得税・住民税(以下、税金)の扶養については、1月1日~12月31日の間の妻の年収が201.6万円未満の場合、夫の税金を計算するうえで配偶者控除または配偶者特別控除の対象となり、税金が減額される可能性があります。2018年から基準が変わりましたので、 詳細は過去にお伝えした記事「平成30年の配偶者控除の改正でパートはどうしたらいい?」をご確認ください。

 

なお、退職後に収入がなくても、1月からの収入を合計して201.6万円を超えた場合は適用となりません。たとえば、7月に退職して今後12月まで収入の見込みがなくても、1月~7月の収入を合計すると210万円であれば、201.6万円を超えているので、この年の配偶者控除または配偶者特別控除の対象とはなりません。手続きは、夫の勤務先で年末調整時におこないますが、年末調整で機会を逃してしまっても確定申告で手続きできます。

 

2.健康保険・国民年金の手続きは早めに夫の勤務先で確認を

健康保険・国民年金(以下、社会保険)の被扶養者の手続きは、退職前にあらかじめ夫の勤務先で事前の確認をしたほうがいいでしょう。税金と異なり社会保険は1カ月ごとの手続きであり、夫の被扶養者にできない場合は妻自身で健康保険の加入(退職前の勤務先の任意継続または市区町村の国民健康保険)手続きをする必要があるためです。

 

法律上は年収130万円未満が基準ですが、実際には夫が加入している健康保険組合等で要件や審査基準が微妙に異なりますので、事前に確認して退職後すぐに手続きができるようにしましょう。  

 

被扶養者になれば保険料の負担なく、健康保険は被扶養者用の保険証が使えるようになり、国民年金は第3号被保険者として国民年金の加入者となります。


3.夫の勤務先の家族手当・配偶者手当になる場合も

夫の勤務先で家族手当・配偶者手当等の制度がある場合は、要件に該当すると手当が加算される場合があります。上記の税金と社会保険は法律で決まっている制度ですが、家族手当等の制度は法律上の制度ではなく、勤務先ごとに制度の有無や対象者等を決められます。まずは夫の勤務先の就業規則等の確認や人事・給与担当者に制度があるか確認をしましょう。家族手当等の制度がある場合は、社会保険の手続きと同時にすることが多いです。  

 

なお、平成27年に厚生労働省が実施した『就労条件総合調査結果』によると、66.9%の勤務先で家族手当等が実施され、支給額の月額平均は17,282円でした。傾向としては、ベンチャー企業等よりは創業の古い企業で実施されていることが多く、年収基準は103万円、または130万円以内であることが多いようです。  

 

 

ここでは、簡単な概要をお伝えいたしましたので、詳細の確認は、税金であれば税務署もしくは市区町村の住民税担当部署、社会保険であれば夫の加入している健康保険組合または協会けんぽ、家族手当等は夫の勤務先にそれぞれ確認しましょう。制度をしっかり利用して、家計のプラスにしてください。


1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP。独立系FP事務所・株式会社とし生活設計取締役。教育費・老後資金準備、税や社会保障、住宅ローンや保険の見直し、貯蓄・資産運用等、多角的にライフプランの個別相談を行うとともにセミナー講師として活動しています。


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