高圧的な看護師さんの態度が急変!その理由は…
予定日の夕方に陣痛が始まり、すぐさま母に当時4歳の長男を預けて産院へ。だんだん強くなる陣痛に耐えつつ、子宮口が開くのを待っていました。様子を見に来たのは、若くてテキパキしたクールな印象の看護師Aさん。妊婦健診のたびに高圧的な態度で、少し苦手な方でした。Aさんは「まだまだ開かないですね。産院に来るの早かったかもねー」と私に言ったあと、「あーあ。陣痛室は2つしかないのに困るなぁ」とひとりごと。ひとりごとといっても、私に聞こえるくらい大きな声です。長男出産のときは、陣痛から4時間のスピード出産。今回はもっと早いかもしれないから早めに来てほしいと先生に言われていたのと、夫が出張の日で自宅にひとりは不安だったので早めに病院に到着したのですが……。Aさんにそんな説明をする余裕もなく、私は黙っていました。
しばらくすると軽い吐き気を感じたので、ナースコールでAさんを呼び、嘔吐物受けをお願いすることに。名称が出てこず考えがまとまらないまま「すみません……ガーグルください……」とAさんに伝えました。ガーグルとは「ガーグルベース」のことで、医療現場で使われる洗面器のような物。病院で医療事務をしていたためガーグルという単語が出たのですが、Aさんは驚いた顔をしたあと足早に嘔吐物受けを持ってきてくれました。
数時間後に無事出産。カンガルーケア中、Aさんが「もしかして医療従事者でしょうか?」と小声で聞いてきました。私が「えぁ、まあそんなところです。(医療事務だけど……)陣痛室を独占してすみませんでした」と返すと、陣痛室での自分の発言がまずいと思ったのか、Aさんは顔をこわばらせ「あっ、いいえ! すみませんでした」と言ってくれたのでした。
私を同業者と思ったのか、入院中の検温や健康チェックのたびに緊張した様子で接してくるAさん。陣痛室での対応と比べると丁寧ですが、どちらもあまり気持ちのよいものではありません。やはり、相手の立場によって態度を明らかに変えるのはよくないことだと感じた出来事です。
著者:安藤由美香/30代・ライター。おおらかな10歳の息子と完璧主義の6歳の娘の母。アクティブな夫と黒柴わんこと共に、にぎやかな日々を過ごしている。
作画:yoichigo
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年9月)