「休みたい」と伝えたら店長の反応は…
初潮を迎えたときから30代前半ごろまで、生理の悩みなど一切なかった私。鎮痛薬を飲まなくても活発に動けるほど生理痛が軽く、生理痛を理由に仕事を休んだことは一度もありませんでした。
ところが、30代後半になってから急に生理が重くなった感覚が。歩くことすらままならないほどの下腹部痛に襲われるときもあり、仕事に行くのもひと苦労になってしまいました。
当時の私はコンビニでアルバイトとして働いていました。あまりにも生理痛がひどく自宅のベッドから起き上がるのも大変だったとき、店長(男性)に電話をかけて「今日は休みたいです」と相談したことが。しかし、店長からは「生理痛は病気じゃないんだからさ」と言われ、休ませてもらえなかったのです。
そのときの私は店長の言葉を素直に受け取り、「確かに病気ではないし我慢するしかないか……。きっと私以外の女性スタッフも同じ思いをしながら懸命に働いているのだろうし、生理痛がひどいからって私だけ休むわけにもいかないか」と考えました。
そして仕方なく、鎮痛薬を飲んで腹痛に耐えながらなんとか出勤。ただ、仕事中はずっと立ちっぱなしで、お客様に笑顔で接客するのもつらかったです。
心配してくれた先輩が予想外の行動に!
さらに別日のことです。その日はいつもに増して生理痛がひどく、出勤してから約1時間後には立ち続けることすら困難になってしまいました。お客様がいないときにその場にしゃがみこんで冷や汗をかきながら痛みに耐えていると、ある女性の先輩が「どうしたの?」と声をかけてくれました。
なんとなく自分の生理事情を打ち明ける恥ずかしさはあったものの、同じシフトを回しているパートナーでもあるため、私は先輩に「生理痛がつらいんです」と正直に告白。すると、先輩は「我慢しなくていいよ。つらいときは周りを頼っていいんだからね」と言ってくれました。
さらに、休憩中には「これで少しでも生理痛が和らぐといいけど……」と、おなかを温めるためのカイロまでくれたのです。あのときは、先輩のやさしさに心から救われました。
そしてその数日後に先輩は行動を起こしました。先輩は他の女性スタッフにも声をかけてみんなの意見をまとめ、店長に「生理痛がひどいときは、仕事のことを気にすることなくちゃんと休みたいです」と言ってくれたのです!
もともと生理休暇はありましたが、気をつかって使えていなかった私。先輩が行動してくれたおかげで、私自身だけでなく、みんなが生理休暇を取りやすくなったのです。生理痛がつらいときには我慢せず、周囲を頼ったりしっかり休んだりすることも大切だと気付かされた体験でした。
生理の悩みというのは、なかなか人には話しにくい話題だと私は思います。しかし、時にはひとりで悩まず勇気を出して相談することも大切だと学びました。「つらいときにつらいと言うのは決して悪いことではない」と教えてくれた先輩には今でも感謝しています。誰かがつらそうなときは、私も先輩にしてもらったように手を差し伸べられるようにしたいです。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者:白川彩音/女性・主婦
イラスト:すうみ
監修:助産師 松田玲子
医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダー、ムーンカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています
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