出産は、赤ちゃんが誕生する感動的な出来事であり、喜びあふれる反面、陣痛の痛みなど未知の世界に不安なこともたくさんありますよね。赤ちゃんが誕生するにあたって、まったく同じ生まれ方はなく、私自身、2人の娘を自然分娩で産みましたが、やはりそれぞれ違いがありました。今回は、私が2人目の娘を出産したときの体験談をご紹介します。
2人目の出産は、おしるしから
2人目の出産は、37週3日の朝、おしるしから始まりました。そして、その日の夜から弱い生理痛くらいの前駆陣痛が来ましたが、本格的な陣痛になることはありませんでした。何となく、出産が近いのかも……と思い、おりものシートはやめてナプキンに。昼間もおなかが張りやすくなり、絶賛イヤイヤ期&赤ちゃん返り中の2歳の娘を抱っこするのが結構きつかったです。
それから2日後の朝、おしるしがあり、5分から15分間隔の不規則なおなかの張りが午後まで続きました。痛みは生理痛くらいだし、間隔は不規則だし、まだ生まれないだろうとは思っていましたが、その日はたまたま健診の日で夫も休みだったため、午後に病院へ。分娩監視装置をつけてもやはりおなかの張りは不規則でしたが、「子宮口が4㎝開いてるから、とりあえず入院ね!」と言われました。
弱まる陣痛と襲ってくる睡魔
私はそのまま入院となり、病室では歩いたりスクワットをしたりと、お産が進むようにできるだけ体を動かすようにしました。しかし、いつまでたってもおなかの張りははバラバラで痛みもそこまで強くならない。それどころか、眠気が襲って来て、寝落ちするたびに陣痛が遠のいてゆく……。助産師さんには、「体力温存のために眠いときは寝て休んでね!」と言われたものの、どうしてもこのまま産みたかったので、眠いのを我慢して、ベッドの横で更にスクワットをしました。
すると徐々に痛みが強くなり、陣痛が2〜3分間隔で来るようになりました。 1人目の経験があったので、陣痛の痛みが来る度に、まだ我慢できる……と思い続け、自分で腰をさすったりしていましたが、日付の変わった翌朝4時前、痛みに加えて、いきみたくなり、ナースコール。
徐々に陣痛が強くなり、子宮口もやっと7㎝になったため、分娩室に移動。陣痛室から分娩室への歩いての移動は、痛みに耐えるのが辛かったですが、やっと最終ステージに行けるんだ!という、うれしい気持ちもありました。
2人目のときは1人目のときより陣痛が短く、弱かった……
分娩室に移動してもすぐにいきめるわけではありません。陣痛が強くなるたびに、横に立つ夫の手を思いきり握って呼吸法でいきみ逃しをしていました。そしてやっと破水、子宮口全開となり、ここからいきみ逃しから解放され、陣痛に合わせていきんでいきました。
しかし、1人目のときより陣痛が短く、弱かったので、いきんでもいきんでもなかなか赤ちゃんが出てきません。体力もなくなってきてもうヘロヘロで、陣痛の合間に寝落ちする始末……。でも、私が頑張らないと、赤ちゃんは生まれてこない。赤ちゃんだって生まれて来るために頑張ってるんだ!と思い、もう必死でした。
そしてその後、助産師さんに、「もう頭が見えてるから手は胸に置いて、呼吸はハーハーでいいよ」と言われました。でも、ここが一番痛かった! 赤ちゃんの頭がはさまっている感じがとてもとても痛くて、思わず「痛いー!」と叫んでしまいました。それでも、助産師さんの、「赤ちゃんは今一番狭いところにいるから、頑張って!」という言葉に後押しされ、乗り切ることができました。
そして8時過ぎ、やっと赤ちゃんが生まれてきてくれました。ちなみに会陰切開はありませんでした。 生まれてきた赤ちゃんはシワシワで灰色っぽかったけれど、それでもやっぱりこの世で一番かわいいし、この子に会うために頑張って良かったと思いました。
「2人目の出産は、1人目より早いよ。楽だよ!」と友達が口をそろえて言っていたので、私もそう信じていたのですが、実際産んでみると、私の場合、2人目もかなり時間がかかったなという印象です。それでも、その辛さや痛みは、過ぎてしまえば忘れてしまうもの。支えてくれた夫や病院のスタッフの方々、そして元気に生まれてきてくれた赤ちゃんに感謝です。
著者:なかしま あやさ
2歳と0歳の姉妹の母。育児休暇中。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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