病室に入るなり夫が放った言葉とは!?
長男を妊娠して5カ月に入ったころの話です。夜中トイレに行った際に出血していることがわかり、母に電話で「出血してる!」と半泣きで事情を説明。夫は夜勤で不在だったため、車で20分の距離に住んでいる母が急いで来てくれて夜中に病院へ行きました。診察してもらった結果、「前置胎盤」でした。胎盤が子宮口付近にある影響で、出血したのだろうとのこと。おなかの張りもあって安静が必要だったため、まさかのそのまま即入院となりました。夫は仕事が忙しく、次の日もその次の日も午後8時までの面会時間に来ることができず、私は病室で寂しい時間を過ごすことに。
やがて入院して1週間ほど経ち、仕事が落ち着いた夫から「今日、行くね」と連絡があり、面会時間を楽しみに待っていました。ところが、病室に着いた夫が来るなり言ったのは「印鑑持ってたよね?」でした。なんで…? と困惑していると、「仕事で必要だからちょっと借りていい?」とひと言。それが最初に言う言葉? と少しイラッとしながら印鑑を差し出すと、「これから市役所に行って仕事の書類を提出してくるから」と私の体調を気づかう様子もなく、わずか3分足らずのやりとりを交わして、夫は急いで病室から出ていきました。
私は「え!? どういうこと?」と状況が飲み込めずフリーズ。仕事で印鑑が必要だったから取りに来ただけなんだ……と思い始め、徐々に夫に対して怒りが湧いてきました。同時にどうして自分だけが毎日病院で不安になりながら、孤独に耐えて頑張らないといけないの? と虚しい気持ちが込み上げ、ひとりぽろぽろとベッドで涙が溢れる始末。夫の気の利かない行動に腹が立ち、3日間私から連絡するのをやめて夫からのメールにも返事をしないでいると、さすがに察した夫が、印鑑を取りに来た日から4日目にようやくお見舞いに来ました。腹が立った経緯や気持ちを伝えると「気がつかなくてごめん」と反省したようです。その後は病室に来てくれる日が増え、私の気持ちも落ち着きました。
約3カ月続いた入院は、動くとおなかがすぐに張るため、食事やトイレ、お風呂以外はほとんどベッドで過ごす安静状態。もう二度と経験したくないと思うほどつらくて大変な日々でした。夫は何も言わなくても、頻繁にお見舞いに来てくれるものだと思っていた私。今回のことで、気持ちは言葉にしないと相手に伝わらないことがわかりました。自分が大変なときこそ我慢せず、気持ちを伝えることが大切だと改めて感じた出来事です。
著者:秋山みづき/30代・ママライター。おだやかな9歳の長男と、パワフルすぎる2歳の次男を育てるズボラママ。家事・育児は手を抜きながら、家族が楽しく過ごすことを目標にしている。ヨガを習いたいと思いつつ1日が終わる今日このごろ。
作画: Pappayappa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年9月)
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