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「遺産3億はあるだろ!」母の余命宣告を喜ぶ夫「やっぱり全部演技だったのね」返信した人物に夫が青ざめたワケ…

もともと心臓が弱いこともあり、季節の変わり目で体調を崩してしまった母。入院してしっかり検査することになったのですが、それを聞きつけた夫がやたらと母の世話をしたがるようになったのです……。

私の母が入院したと知るやいなや、「今日仕事帰りにお義母さんのところにお見舞いに行ってくる!」と言った夫。本当の母親のように私の母を慕ってくれる夫に、次第に私は違和感を覚えて……?

 

不謹慎な問いかけ

母が入院して数日後――。

 

夫が神妙な顔で、「こんなときに聞くのもアレなんだけど……お義母さんってどのくらいの遺産があるか、知ってる?」と聞いてきました。面食らった私が「えっ!?」と聞き返すと、夫は慌てたように「命に別状はなくても、念のためにいろいろ考えなきゃだろ?」と言ってきたのです。

 

「そうかもしれないけど……。今はお母さんのものだし、どうするか、どこまで誰に伝えるかはお母さんが決めることだし……。それに、そんな話、すごく不謹慎だよ?」

 

私に咎められたと感じたのか、夫は「えー、ちょっと教えてもらおうと思っただけなのにぃ~」と口をとがらせました。

 

「もしかして、広まるとまずいくらいの資産を持ってるとか?」「亡くなったお義父さんは会社経営もしてたし……。お義母さんは倹約家だし、相当な額になるんじゃない?」「急に入院したし、万が一のこともありうる……。ほかに相続権のありそうな親戚はいないよな!?」

 

母の遺産に対する夫の執着心を感じた私。あからさまに嫌悪感が顔に出ていたのでしょう、夫は「本当に純粋に、万が一のことを考えてただけだから!」「本当にやましい気持ちとかは全然ないから!」と慌てて取り繕うのでした。

 

 

余命宣告で喜ぶ夫

その週末――。

 

「やったぞ!お義母さん、そろそろお迎えが来るってさ!」と喜んで連絡してきた夫。私より先に病院へお見舞いに来ていたのです。夫と入れ替わりで病院に来た私はそのメッセージを見て、自分の目を疑いました。

 

「お見舞いで、ついに決定的な情報をゲットしたんだ!」「お義母さんがついに余命宣告されたんだ、『205号室の人、余命宣告されたから』って看護師たちが話してた!」「念のために録音しておいた、聞くか?送るぞ?」

 

私は母の余命の話なんて、一切聞いていませんでした。

 

「これで俺の人生はバラ色だぜ!」夫から次々と送られてくるメッセージの数々。夫がこんな最低な人だったなんて、信じられませんでした。

 

「お義母さんの余命3カ月らしいな」

「遺産3億はあるだろ?今までババアに尽くした甲斐があったってもんよ♪」

「やっぱり全部演技だったのね…」

「え?」

 

 

 

私のスマホは、母の手の中にありました。激しく動揺した私に気づいた母。「何があったの?」と聞かれたので、私は黙って夫とのやり取りを表示したままスマホを母に渡したのです。

 

「まさか、人の余命宣告を大喜びするなんて……。ひどい人ね~」「あなたの本性、しっかり見させてもらったわ」「やっぱり、私に対する『やさしさ』は全部演技だったのよね?よくわかったわ」

 

「違うんです!」「本当に心から慕っていましたし……」と、焦ったようにメッセージを連投してくる夫。しかし、母は以前から夫の行動に違和感を覚えていたようです。

 

「そもそも、娘と一緒に来てくれるならまだわかるけど、いつも1人でやってきて……娘はどうしてるかって聞けば『仕事が忙しすぎて、家のことを一切やってくれない』なんて言って笑ってばかり!」「本当に気遣い上手な旦那は、実の娘がお見舞いに来やすいように家のことを率先すべきでしょ!」「多少の下心には目をつぶっていたけど、今回の件であなたには失望したわ、二度と顔を見せないで」

 

ものすごい勢いで夫にメッセージを送り、私にスマホを返してきた母。

 

「お母さん、余命宣告って……」とおずおずと聞いてみると、「はす向かいのベッドの患者さんだと思うわ、さっきご家族が集まっていたし……」と母は小声で教えてくれました。

 

「よかった……よかったぁ……!」と私は母のベッドに突っ伏して大泣きしました。母は私が落ち着くまでずっと私の背中をさすってくれていました。

 

「お母さん、私、男を見る目がなかったみたい」「夫のことは私がしっかり方を付けるから、お母さんはゆっくり過ごしてね」

 

 

 

あさましい夫の本性

病院から帰るその足で、私は母に言われた通りに実家に立ち寄りました。母に言われた書類を探したあと、母が設置した家中の防犯カメラの映像を確認。そこには、私の実家に忍び込んで金庫周辺を探し回っていた夫の姿がはっきりと映っていました。

 

そのまま役所へ行って離婚届をもらった私。土下座して謝る夫に、「サインして」と突き付けました。

 

しかし、一向に離婚届にサインしてくれない夫。理由を聞くと、「実は、俺……2年前から株に手を出して……」「お義母さんの遺産も手に入るし、大負けしても大丈夫だろって強気に取引してて……」「そしたら負けがかさんで借金が今3,000万くらいに膨らんじゃって……」とのこと。

 

私に隠れてそんな借金までしていたなんて……。母にも私にもいい顔をしていたのは、結局はお金のためだったのです。もう呆れてものも言えませんでした。

 

その後――。

 

 

優秀な弁護士のおかげで、なんとか離婚できた私。元夫はいったん実家に帰ったようですが、経緯を知った元義両親から「うちには遺産なんてないぞ!」「高額な保険金かけられそうで怖いから出て行け!」と追い出されたそうです。

 

そして、私の母も無事に退院。検査結果も良好でした。私は元夫と暮らした家を引き払い、今は実家で母とのんびり暮らしています。

【取材時期:2024年11月】

※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

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    ライターベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班

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