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陥没乳頭だと授乳が難しくなる!?効果的なマッサージなど対処法を解説!

この記事では陥没乳頭(乳首)について、専門家監修のもと、解説します。陥没乳頭の場合、授乳の際に赤ちゃんがうまく吸い付けず、じょうずにおっぱいを飲むことができません。赤ちゃんがうまく吸い付けないと、乳首が傷ついたり、おっぱいが張ってつらかったり、乳腺炎などのトラブルが生じやすくなります。

授乳中のイメージ

 

おっぱいや乳首の形は、女性のデリケートで大きな悩みごとの1つです。コンプレックスで見られたくない、なかなか相談できないという方もいらっしゃると思います。ここでは、陥没乳頭(かんぼつにゅうとう)の原因、問題点、治し方などについてお話ししていきます。

 

陥没乳頭(乳首)とは? 陥没乳頭(乳首)の原因と種類

陥没乳頭とは、乳首が乳輪よりも奥に引き込まれている状態を言い、陥没乳首とも言われます。陥没乳頭の原因はさまざまですが、先天的なものがほとんどです。乳管が発達せずに短いままとなり、乳管に乳首が引っ張られて陥没し、陥没乳頭になります。


近年では胸の大きな女性が多くなってきていますが、胸の大きさも陥没乳頭の原因の1つとされていて、乳管の成長が乳房の成長に追いつかないために陥没乳頭になると言われています。

 

陥没乳頭には、「仮性」と「真性」の2種類があります。仮性は刺激によって乳首が出てきますが、真性の場合は刺激しても乳首が出てきません。

 

陥没乳頭(乳首)の問題点

陥没乳頭は、美容上の面での悩みや問題を抱えている方もいらっしゃいます。

 

また、陥没乳頭の場合、授乳の際に赤ちゃんがうまく吸い付けず、じょうずにおっぱいを飲むことができません。赤ちゃんがうまく吸い付けないと、乳首が傷ついたり、おっぱいが張ってつらかったり、乳腺炎などのトラブルが生じやすくなります。


一般的に、仮性陥没乳頭(かせいかんぼつにゅうとう)の場合には、ケアをおこなうことで直接授乳ができるようになる可能性がありますが、真性陥没乳頭(しんせいかんぼつにゅうとう)の場合は、直接授乳が難しいことが多くみられます。

 

陥没乳頭(乳首)の対処法・治療法

マッサージ

仮性陥没乳頭では、日ごろから乳首のマッサージを習慣とすると、陥没乳頭が改善し、母乳育児をスムーズに始められる可能性が高くなります。


妊娠中に乳首を刺激するとホルモンの影響で、子宮収縮を起こす可能性があります。妊娠中の乳首のマッサージは、医師や助産師の指示のもとおこない、おなかが張るようであれば中止しましょう。マッサージは入浴時や入浴後など、血流が良いときにおこなうと良いでしょう。産後は授乳前におこなうと効果的です。

 

■マッサージの方法
①片方の手で乳房を支え、もう片方の手の親指・人差し指・中指の3本の指で乳輪の外側から乳首にかけてつまみ出し、圧迫します
②3本の指で乳首をつまみ出し、しごくようにして引き伸ばします
③3本の指でこよりを作るように指を動かして乳首をねじり、圧迫します

 

<注意点>
・マッサージは、気持ちいいと感じる程度でおこないましょう
・クリームなどを用いてマッサージをおこなうとよいでしょう

 

乳頭吸引器

陥没乳頭を改善させる器具は、育児用品を扱うお店やインターネットショップから購入できます。値段や使いやすさなど、自分に合った物を検討して選びましょう。何を選んだらいいかわからないときは、医師などに相談して決めるとよいでしょう。

 

手術

手術の方法は人によって乳首の状態も異なるため違ってきます。ここでは、一般的に重度とされる真性陥没乳頭の手術についてお話ししていきます。

 

真性陥没乳頭の手術法は大きく2通りあり、乳管の働きを保持する方法と切断してしまう方法があります。


乳管を切断する方法は陥没はよくなりますが、乳汁の分泌が妨げられますので、母乳育児を希望される女性の場合は、乳管を残す方法を選択するとよいでしょう。ですが、乳管を温存しようとすると陥没の修正が不十分になり、再陥没しやすいというデメリットもあります。手術時間は40分前後で、傷跡の完治までは個人差もありますが、3カ月程度で目立たなくなるといわれています。

 

授乳に支障が出る重度の陥没乳頭は、授乳障害による「疾患」とされますので、保険適用が認められています。医療機関により異なりますが、費用の目安は約5万円~30万円です。費用の目安に差が出るのは、保険適用と保険適用外とで大幅に異なるからです。形成外科だけでなく、整形外科でも保険適用で治療をおこなっている病院もあります。費用の詳細は術式や麻酔の方法でも異なりますので、詳しくは医療機関にてご相談ください。

 

まとめ

陥没乳頭は適切な対処法をおこなうことで改善する可能性もあります。一人で悩まずに、専門機関に相談しましょう。

 


監修者:助産師Aya

保健大学を卒業後、大学病院周産期医療センターNICUにて勤務。主に、超低出生体重児の人工呼吸器装着児のケア、ママへの母乳ケア、家族ケアなどに携わる。約10年勤務後、夫の転勤を機に退職。現在子育て奮闘中。

 

※参考:形成外科学会「陥没乳頭」・水野克己著『母乳育児学』(南山堂)

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