「母乳はどれだけ出ているんだろう?」「飲みづらそうでむせっぱなし……」。そんな悩みを抱えていたのは、わが子が1歳になる少し前のこと。そのとき、家に来た助産師さんが私の悩みを見事に解決してくれたのです。ふっと心が軽くなり、その後の子育てがとても楽になった経験をお話しします。
どんな方法で助産師さんに診てもらう?
私の住んでいる地域では、産院の母乳外来などで診てもらう通院タイプと、行政から依頼を受けて家に来てくれる来訪タイプがありました。この制度は産後1カ月のころ、赤ちゃん訪問で保健師さんが訪ねてきたときに知りました。
費用は、母乳外来で1回3,500円。一方、助産師さんの来訪(※子ひとりにつき2回まで受けられる)は、助成のあった私の県では実費で交通費500円のみで済みました。
魔法のおっぱいマッサージ
授乳は「いろいろな角度で赤ちゃんに吸ってもらうのが一番」とよく聞きます。脇抱きと横抱きを交互に、たまに縦抱きであげていたものの、自身の授乳方法に今ひとつ自信が持てませんでした。
また、自分でするマッサージでは搾りとる部分が限られてしまい、おっぱいの張りがなかなか解消しません。しかし助産師さんのおっぱいマッサージは詰まっている乳腺から母乳を搾るため、終わったあとのおっぱいはふにゃっとやわらかくなりました。それはまるで魔法のようで、とても楽になりました。
ママの悩みを一つずつ解決
母乳がどれだけ出ているか心配でしたが、「射乳(しゃにゅう)しているし、おっぱいはたくさん出ているよ」と言われ、安心することができました。むせてしまうことに対しては「変なところに入らないようにする反射だから、むせたほうがいいの」と、誤嚥を防ぐための必要な反応であることを知りました。
ほかにも不安や想いをたくさん聞いてもらい、その都度アドバイスや寄り添いの言葉、体験談を話してもらえたのがうれしかったです。
納得できる助産師さんの技術、そしてママへの寄り添いと心のケアが骨身にしみました。ひとりで溜め込まずに、もっと早くに助けを求めるべきでした。母乳のことに限らず、育児には悩みが尽きないため、相談して本当によかったです。
著者:海老原しずく
二男の母。結婚を機に退職、地元の広島県を離れ石川県に移住。下の子を家で見ながら妊娠・出産・子育てに関する記事執筆やイラスト、web制作を中心に活動している。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。