泣き叫ぶ娘の声に思わず耳をふさぎ…
あまりにも激しい娘のかんしゃくに私自身が限界となり、娘の興奮状態が落ち着くまでの間、私はとっさに寝室に閉じこもってしまいました。
寝室の扉の向こうで娘が「ママ開けて!」と激しく泣き叫ぶ声。娘が中に入ろうと、必死で寝室のドアノブを回すたびに、私は「誰か助けて」と心の中で叫びました。
しばらくして、ようやく落ち着きを取り戻した娘の元に駆け寄り、夕食の支度をしようとした矢先、インターホンが鳴ったのです。
突然の訪問者に驚愕!まさかの!?
突然鳴り響いたインターホンに、私は思わず体が固まりました。玄関のドアを開けると、そこには男性の警察官2名の姿が……。
「お宅のお子さんの泣き声で、虐待の疑いがあると通報がありました」。
突然の出来事に、私は気が動転してしまいました。後から合流した女性警察官が娘の体をチェックし、虐待の痕跡が見つからないことを確認され、ようやく一件落着。
しかし、男性警察官から「お子さん、発達障害かどうか調べてもらったほうがいいんじゃない?」という衝撃の発言が。その言い方は娘を心配してという様子ではなく、まるで発達障害が悪いことかのように突然言い放たれ、私は驚きの余り言葉が出ませんでした。
警察官は「このことは、児童相談所に連絡します」と言って去っていきました。
毎日、娘のかんしゃくと向き合い心が折れそうになりながらも、「この子のペースで成長してくれたら」と願う日々。デリケートな家族の問題に土足で踏み込まれたような気持ちになり、私は涙がこみ上げてきました。
救いとなってくれた夫の存在
今回の出来事で唯一の救いとなったのは、夫の存在でした。警察官が帰ったあと、5分ほどして帰宅した夫。
今日起きた出来事を説明し、「迷惑をかけてごめん」と謝る私に対して夫は、「君は何も悪くないよ。今の娘は君ひとりじゃ手に負えない。警察官の言ったことは気にしなくていい」と声をかけてくれました。
以前から、保健師さんに娘との接し方について相談していました。しかし、知らず知らずのうちに、私の心は限界を超えてしまっていたようです。その後、夫婦で話し合い、今後は2人で抱え込まず、行政や家族の助けを借りながら娘と向き合って行こうと決めました。
著者:小林 幸江/30代女性。2021年生まれの娘、夫と3人暮らし。アパレル関係の工場で7年間勤務後、出産を機に退職。趣味は家庭菜園と手芸。甘いものには目がない。
イラスト:ななぎ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年12月)