クラスメイト「スカートに…」
私の「制服のスカート真っ赤っか事件」は、中学時代の友人と集まると今でも話題に挙がります。
中学1年生のころ、移動教室があり、友だちと一緒に移動するために席を立つと、隣の席の男の子に腕を掴まれました。特に仲がよかったわけでもなく、むしろ真面目な私とやんちゃな彼という、まさに正反対という感じ。
そんな彼が、「スカートに血が付いてる」と私だけに聞こえるように小声で教えてくれたのです。私は驚いて声も出ませんでした。
一瞬でパニックに
「スカートに血が付いている=生理がきている」とすぐにわかりましたが、急な生理だったためナプキンは持っていません。「スカートの血はどうしたらいいのか」「たいして仲がよくもない隣の席の男子にバレた!」「移動教室が間に合わない!」と、一瞬にして私の頭の中にいろいろな考えがよぎりました。
そんなパニックになる私に彼は、冷静に「保健室に行こう」と発言。さらに、彼は私のうしろを歩いてスカートの血が周りの人から見えにくいようにしてくれたのです。
彼は私のヒーロー
保健室の近くにくると、教室から離れているため人はほとんどいなく、彼は「姉ちゃんがいるからなんとなくわかるし、誰にも言わないから」と少し照れたように言いました。
やんちゃなタイプの彼だったため、「もし周囲に言いふらしたら……」という思いも少なからずありました。けれど彼のやさしさに本当に感謝の気持ちを抱いた瞬間で、ヒーローと思わざるをえませんでした。
大人になって考えると、中学生の男の子の言動とは思えないくらい、完璧なフォローだったと思います。姉がいるとはいえ、異性のたいして仲がいいわけでもないクラスの女子をかばいながら保健室へ連れて行くのは勇気が必要だったに違いありません。同性でも生理のトラブルをいざ目の当たりにすると、多少の動揺があるのに、すぐに私を保健室へ連れて行ってくれた彼の行動力には感心です。あのときの彼には今でも感謝の気持ちでいっぱいです。
著者:神谷まりな/30代女性・夫と2018年生まれの娘との3人暮らし。歯科助手として3年勤務経験あり。自身の経験や趣味をもとに、歯科関連、アニメ・映画、生理に関する記事を執筆している。
イラスト:おみき
監修:助産師 松田玲子
医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダー、ムーンカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年10月)
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