私から言うのは角が立つので、夫から義母へひと言、言ってもらおうと思いましたが、まったく役に立たず。義父が亡くなってからずっとひとり暮らしでさびしいのだろうと言う夫は、いつ来ても歓迎してやれ、義母の言うことはよく聞けと……。
そんな夫は、最近帰りが遅く、仕事が忙しいと休日出勤も多々。夫がいないのに、義母は相変わらず毎日のようにやってきます。さすがの私も、毎日朝から晩まで怒られ続けていたら悲しくなってしまって……。
近ごろは外見などまで注意され、ときには親のしつけが悪いとまで言われます。夫は、前向きで明るい私なら義母とうまくやれる、もう少し頑張れと言いますが……。
突然、告げられた義母との同居話
義母は、私のグチを夫に連絡しています。それがうっとうしい夫は、仕事に集中できないと私に文句を言ってきます。
今日は叔父と会う約束があったので、私は義母を家に残して出てきました。それが気に入らなかったようで、また夫に連絡した義母。夫には義母の機嫌を損ねるなと言われましたが、私にだって外せない用はあるのです。
そんなある日、家にベッドが送られてきました。送り主は義母です。夫に尋ねると、同居すると言います。そんな話、私は聞いていません。夫と義母との間で、勝手に決めていたようです。
「母さんとの同居は決定事項だ」
「嫌なら出ていけ」
なぜ私が出ていかなければならないのか理解ができませんでした。
「あんたが出ていけよ」
「え?」
この物件は、私の叔父のもので、私が叔父から借りています。どちらかが出て行く必要があるのなら、私ではないはず。
自分が出ていったら家賃の支払いができないだろうと夫は言いますが、私の収入と夫の収入は大して変わりません。私は先日叔父と会ったときに、家賃を少し安くしてもらえないかと打診して、了承を得ていました。そのため夫が出て行っても問題ないのです。
夫も義母が面倒だった?そして…
実は、私は夫の秘密を知っています。夫は子離れできない面倒な義母を私に押しつけ、自分は不倫を楽しんでるのです。
新婚なのに帰りも遅く、義母にいびられる私を守ってくれることもありません。まるで、私が義母で手一杯になるのを望んでいるかのようです。何だかおかしいと疑った私は、調査会社に相談。すると、不倫の証拠が出てくるわ、出てくるわ……。なんと相手は、夫の職場に派遣で来ているシンママでした。休日は、彼女の子どもと楽しく遊んでいるようです。
夫は、父親代わりを頼まれて断れなかったと言い訳をしますが、既婚者にそんな頼み事をする人がいるなんて……。相手も相手ですが、夫も夫です。2人ともバレなきゃ問題ないと思っていたのかもしれませんが、不貞を知った以上、黙っているわけにはいきません。私は早速、弁護士へ依頼しました。
私はまず自分の両親と義母、そして会社と不倫相手の両親に、私の知るすべてを報告、夫へは離婚を言い渡しました。夫に執着する義母がどんな行動に出るか、想像しただけでワクワクが止まりません。
案の定、義母は大暴走。夫が助けてくれと泣きついてきました。義母は不倫相手の家に『泥棒猫』などと書いた張り紙をしたり、職場に押しかけたりしているようです。ターゲットを私から不倫相手に変えた義母。いい暇つぶしができているようで、良かったです。
夫いわく、私と結婚したのは口うるさくて執念深い義母を相手できると思ったからなのだそうです。そんな私に助けてほしいと言ってきましたが、なぜ他人になる私が不倫相手を助けなくてはならないのでしょう。このままだと義母が何をするかわからないと言いますが、そんなこと私の知ったことではありません。
義母の次なるターゲットは!!!
夫は、私との関係を再構築することを望んでいます。不倫相手とは別れ、私に慰謝料も支払うと言います。しかし、義母の様子が落ち着いてくると、私が望むなら離婚してもいいと言ってきたのです。どこまで私をバカにすれば気が済むのか、私は離婚したいと言っているのに……。
仕事と偽り不倫をして、私をないがしろにして、義母を押し付けた夫。自分の母親の嫁いびりをスルーして、おまけに私をバカ扱い。そして、困ったから助けろだなんて都合が良すぎます。
私は、先日届いた義母のベッドの配送を手配しました。義母に送っておいてほしいと頼まれていたのです。夫がわが家を出て行くことは私の中で決定事項なので、義母のベッドも運び出さなくてはなりません。次に義母は、夫の不倫相手の家にお世話になると決めたようなので、そちらへ送っておきました♪
それを知った夫は絶句。それから結局、夫と不倫相手と義母は大もめ。義母と不倫相手は取っ組み合いの喧嘩になったそうです。そして、そんなやり合いに疲れた夫は、すべてどうでも良くなったのか離婚届にサインしてくれました。
無事に離婚できた私は今、叔父から借りている広い家でひとり、羽を伸ばして自由な生活を謳歌しています。
◇ ◇ ◇
自分も厄介に思っていて、義母の面倒な性格を知っているのに、それを新婚の妻に押し付け、不倫までしていた夫。義母が同居することで、不倫がバレないと考えたことも腹立たしいですが、困って助けを求めたかと思いきや、義母の暴走が落ち着き「離婚してもいい」という発言には本当に呆れます。最後の最後まで妻を見下しバカにしていましたが、しっかりバチが当たってスッキリしましたね。
結婚という大きな選択をするときは、家族になる人の家族がどういう人かということも含めてしっかり見極めて、夫婦になる前に2人で話し合いたいものですね。
【取材時期:2024年12月】
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。