息子を無視するAくん
息子は平和主義で、友だちに対して怒ることができない少しひ弱な性格。一方、Aくんは天真爛漫で少し自分勝手なところがあり、自分が気に入らないと暴れて泣き出す性格でした。
その日Aくんは、息子の持っていたゲームを気に入り、ひとり占め。せっかく遊びに来たのに2人で遊ぶことはなく、息子は1人でお菓子を食べて待っていました。1時間ほど経ったころ、息子がしびれを切らして「返して」「一緒にしよう」と言いましたが、Aくんは無視。私はAくんママからいつも「うちの息子が何か悪いことしたら何でも教えてね」と言われていたので、Aくんが帰ったあとにこの状況をAくんママへメッセージで伝えました。
すると、自分の子どもを悪く言われたことを不快に思ったのか、「私だったらゲームくらい貸してあげるけど?」と返信が。私はただ子どもに注意してほしいだけなのに……。さらに、Aくんママは「嫌なら子ども同士をもう遊ばせなければいいんじゃない? いそそうして」と思わぬ提案をしてきます。私は驚きましたが、息子にそれとなく「もうAくんと遊びたくない?」と聞くと、「今日はゲーム返してくれなくて嫌だったけど、僕はAくんと遊びたい!」と言われ、私はハッとしました。Aくんにゲームを独占された息子は、もうAくんと遊びたくないだろうと決めつけていたからです。思い直した私は、Aくんママには「子どもには自分で友だちを選んでほしいから、これからもお願いね」と返信したのでした。
その後、Aくんママとの交流は減りましたが、数年経った今でもAくんと息子は公園などで遊んでいるようです。このトラブルを通じて、私は親の気持ちが子どものつき合いに与える影響を痛感。自分の気持ちを整理し、親として口を出す出さないを考えるきっかけとなりました。子どもの気持ちを大切にし、子どもの友だちを親が選ぶことはしてはいけないと思った出来事です。
著者:松永かおる/30代・ライター。小学5年生と3歳の息子を育てるママ。月に数回は義実家に子どもを預け、二人でデートしている仲良し夫婦。
作画:yoichigo
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年11月)
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