娘と2人、市営バスでの遠出にチャレンジ
娘が1歳3カ月のころ、いつも同じ公園に行くのに飽きていた私は、娘と2人、自宅から少し距離のある大きめの公園まで足を延ばすことを思い立ちました。
その公園に市営バスで向かうのは初めて。一抹の不安を抱えながらも、バスで1本だし、最寄りのバス停からは座れるから、大丈夫なはず!と考え、決行することにしたのです。
ワンオペゆえの大きなマザーズバッグとベビーカーを持ち、よちよち歩きの娘とともにバスに乗り込む私。無事に娘を膝の上に乗せ、ベビーカーを畳んだ状態で席に座ることに成功し、一安心していました。
どんどん混雑するバスに不安は増すばかり…
ところが、バス停に着くたびに乗車する人が増えるわ増えるわ……あっという間にバスはすし詰め状態になってしまったのです。
椅子に座っている私たち親子に影響はありませんでしたが、私の頭の中は無事にバスから降りることへの不安でいっぱい。降りるまでにバスがすくよう願ったのも虚しく、大混雑のままバス停に到着してしまいました。
親切なご婦人からの連係プレーに感謝感激
「降ります」と言いながら、娘を抱き上げ立ち上がる私。そこに救世主が現れたのです。なんと、私たちの様子に気づいた60代くらいのご婦人が、「あなた、降りるのね! 荷物持つわよ!!」と声をあげてくれました。
さらに、その隣にいた20代くらいの学生さんと思われる男性がベビーカーを受け取り、また隣の方へ……。みなさんが、リレーのようにベビーカーを降車口まで運んでくださったのです。それに続くように私と娘も降車することができました。
乗客のみなさんの連係プレーで、なんとか降車できた私と娘。みなさんへの感謝でいっぱいになり、涙があふれました。私は、もし同じような状況の方がいれば率先して手を差し伸べられるような人になろう、と心に決めたのでした。
著者:望月 柊/30代女性。2021年生まれの女の子のママ。教育・児童福祉に10数年携わる。イヤイヤ期真っ最中の娘と格闘しながら、今しか味わえない感動で毎日を彩っている。リフレッシュ方法は、推し活と読書。
イラスト:ミロチ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年1月)