夫は「家にいるだけのくせに家事も完璧にできないの？ お前の存在意義ってなに？（笑）」と非難される毎日。
夫から誕生日会の提案
そんなある日、夫が「娘の1歳の誕生日は、うちの両親を招いて家でお祝いしよう」と提案してきました。少しは歩み寄ってくれているのかと、思わず笑みがこぼれました。
夫が「母さんは寿司が大好きなんだ！」と言うので、人気の寿司屋から出前を取ることに。私は手料理や赤ちゃん用のケーキを準備することにしました。
夫のたくらみが明らかに！？
誕生日会の1週間前、買い物をしていると義母と偶然会いました。いつも温かく見守ってくれる義母が私は大好きです。しかし、「夫からお義母さんの好物だと聞いたので、お寿司を準備している」と話をすると、義母の表情が変わりました。
「私、アレルギーがあってお寿司がほとんど食べられないの」とのこと。夫は私を陥れるために、わざと寿司を頼むよう仕向けていたのです……。
ショックを受ける私に、義母が一緒に夫へ制裁を加えることを提案してきました。実は結婚してからというもの、夫から「嫁が家事も育児もまったくしないし、俺の言うことも全然聞かないんだ」と、私の悪口ばかりを聞かされていて、私たちがうまくいっていないことは薄々感づいていたそう。
義母がお皿をひっくり返して……
娘のお誕生日会の日、義両親が誕生日プレゼントを持って家を訪ねてきてくれました。私がさっそくお寿司を出すと義母が「こんなもの、食べられるか！」と、打ち合わせ通りお皿をひっくり返しました。
夫はその様子を見て意地悪な笑みを浮かべ、「俺こいつに、母さんが寿司は苦手だって伝えたんだけどな～！ 本当出来が悪い嫁だよなぁ」と言い、私がわざと義母の苦手な食べ物を用意したのだと責めてきました。
義母は夫を一瞥し「そんなに嫌がらせが楽しい？ やっぱりわざとだったのね。お嫁ちゃんからすべて聞いていたわ。こんなにひどいことをするなんて、信じられない……！」と激怒。
「わざわざ私と仲違いさせようとするなんて……許せない！ それに家事も育児も一切しないくせに、文句ばかり言っているそうね！？」と説教をしてくれました。
妻の本音、夫の変化
私が「日ごろから見下された態度でもう限界。育児も家事もしてくれない夫は要らない。」「私を陥れようとしたことは許せない。離婚しようと考えている」と言うと、夫はようやく自分のしてきた事の重大さに気づいたようで、慌てて謝ってきました。
「母さんとお前が仲いいのがむかついたから、ちょっと意地悪してやろうと思っただけ」と意味の分からない理由を説明する夫。
義父が大きなため息をつきながら、机に散らかった寿司をお皿に戻し「お前はこれな」と言って夫に渡しました。義母は「次にお嫁ちゃんを一度でも泣かせたら、私たちが許さないから！」と言い、夫は小さく返事をしました。
食事を終えたあと、義父母が夫におむつ替えや沐浴の仕方などを教えてくれました。さらに毎日のお風呂洗い、ゴミ出し、部屋の片付けと掃除は夫がやるように約束させました。
義父母にこっぴどく叱られ、半ば強制的に家事育児をやり始めた夫。しかし、娘と触れ合う時間が増え、娘がすっかり懐いてからは、自らすすんで育児をしてくれるようになり、約束した家事も毎日やってくれています。
家族だからこそ、思いやりは大切です。一時は本気で離婚も考えましたが、今の夫なら「家族」を続けられそうです。これからも相手を尊重し、お互いを支え合っていきたいと思います。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
