田舎へ引っ越して以来、一家は地域の独自ルールや家庭事情にまで口出ししてくる住民たちの存在に悩まされます。ママはパパに「隣人たちとは関わるな」と話していましたが、育休中のパパと香奈ちゃんは隣人・鶴子さん(ツルちゃん)に自宅へ招かれ、毎日のように鶴子さん宅へ入り浸るようになります。
香奈ちゃんはすぐに鶴子さんに懐き、次第にパパよりも鶴子さんの存在を求めるようになりました。ワンオペが解消され、心身ともにゆとりができたパパ。しかし、なぜか香奈ちゃんに苛立つ気持ちは変わりません。
思い悩む中で、現在に至るまでの自分を振り返ります……。
娘が生まれて失ったもの
香奈ちゃんが生まれてから趣味を捨て、友人と疎遠になり、田舎に引っ越して生活環境を変え、育休まで取ったパパ。
そうまでして得た「父親」というステータスすら、鶴子さんが現れたことであっさりと失ってしまいました。
「俺、空っぽになっちまったんだなあ」
パパは、そんな虚無感に襲われ、思い悩んでしまうのでした。
子どもが生まれると、生活スタイルや環境は大きく変化します。子育てに追われて、自分を見失ってしまうこともあるでしょう。しかし、やりたいことを自由にしていた過去の自分も、不慣れな子育てに思い悩んでいる自分も、すべて今の自分につながっている大切な要素です。
戸惑う気持ちもあるとは思いますが、ときには立ち止まって自分を見つめ直しながら、今だからこそできる新たな楽しみを子育てを通して見つけてほしいですね。
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