こんにちは。保育士の中田 馨です。「子どもをほめて育てましょう」とよく言いますが、子どものほめ方って難しいですよね。また乳幼児期はしかることも、とても難しいです。今日は、日常の中ですぐに実践できるほめ方としかり方について話します。
子どものじょうずなほめ方とは
子どもはほめられることが大好きです。ほめられることで自信がつき、自己肯定感ができ、やる気が出て次の行動につながります。でも「いつほめればいいかがわからない」というママもいます。まずはどのようなときにほめたらいいかを考えてみましょう。
できたことをほめる
毎日一緒にいるとほめると言っても何をほめたらいいかわからないこともあります。そのようなときは、まず子どもができたことにフォーカスを当ててみましょう。「寝返りができた」「ハイハイができた」「つかまり立ちができた」「歩けた」「“まんま”と言えた」「ジャンプができた」などなど。すでにできていることだけど、「今日もできたこと」としてほめることもできますね。
できなくてもほめる
できたことをほめてあげたあとは、できたことばかりではなく、チャレンジしたけどできなかったこともほめましょう。チャレンジしたという頑張りを「すごいね! 頑張ったね」とほめることができますね。
日常の何気ないことをほめる
子どもをほめることは、できたことやチャレンジしたことばかりではありません。「(母乳を)しっかり飲んだね」「今日もかわいいいね」「うんちがいっぱい出たね」などなど、日常の何気ないこともほめられますね。
ほめるときはその場でほめましょう。時間がたってからでは、子どもは何のことをほめられたかわからなくなってしまいます。笑顔で、子どもと目と目を合わせて、しっかりと ほめることができるといいですね。ママの感情を子どもに向けてほめてください。特に乳児は大げさにほめましょう!
子どもの上手なしかり方
よく「ほめて育てなさい」と言われますが、ほめてばかりはいられません。時にはしかる場面も出てきます。でも、子どもをしかるってとても難しいですよね。乳幼児期はまだ言葉をたくさん言っても理解してくれない時期です。そんな時期にどうしかったらいいのでしょうか?
メリハリが大切
ダラダラしかっても子どもは途中から何をしかられたかわからなくなります。しかったら次の行動にさっと切り替えることが大切です。
単語で伝えよう
特に低年齢児の場合は短い言葉で伝えましょう。そして否定はなるべく使わないようにしましょう。例えば普段「ダメ!」と言っているなら「おしまい」と言うなど、わかりやすく伝えてください。
「ここはしかる」という軸を大人が持とう
ここのポイントをしかるという軸を大人が持つことが大切です。同じことをしても気分によって、しかるときとしからないときがあっては子どもが混乱します。
根気よく!
1回しかったら次からしないかというと、子どもはそうではありません。根気よく伝えていくことが大切です。
しかることはいいこと? 悪いこと?
しかることは悪いことではありません。ただ、間違ってはいけないことは、しかると怒ることはイコールではありません。しかることは「伝える」こと。「〇〇しなさい」などと命令するのではなく、ゆっくりと落ち着いた状況で伝えたいことを伝えましょう。親が感情的になると、その勢いに負けて、子どもは頭が真っ白になってしまいます。
とはいえ、親にも感情があります。私も保育所の子どもにはできるのに、わが子にはできないこともあります。疲れていてほめられないときや、感情的に怒ってしまうこともあります。そして「なぜ、ほめられなかったんだろう」「あのときは怒りすぎてしまった」と反省することもあると思います。でもその反省は「次はこう言ってみよう」という機会にもなりますね。そんなふうに親も子どもも少しずつ一緒に成長していけるといいですね。