新たまねぎをたっぷりのだしで
NHK『きょうの料理』で料理研究家・大原千鶴さんが披露した「新たまねぎの丸ごと煮」にチャレンジしてみました。
ひき肉と新たまねぎをだしで煮込んだ料理です。
煮物といえば長時間かけて火を通すイメージがありますが、このレシピの煮込み時間はたった15分。
やわらかくて火が通りやすい、新たまねぎならではの一品です。
今まで、何度か新たまねぎの丸ごと調理に挑戦しましたが、煮えすぎることや味がきまらないことがありました。
はたして、こちらはどんな仕上がりになるのでしょうか。
大原千鶴さん「新たまねぎの丸ごと煮」の作り方
材料(2人分)
・新たまねぎ…2個
・鶏ひき肉(できれば、もものひき肉)…50g
・しょうが(みじん切り)…小さじ1
・だし…カップ2+1/2
・みつばの葉…適量
・酒…大さじ1
・うす口しょうゆ…大さじ1+1/2
今回はだしパックを使用して、だし汁を用意しました。
だしを加えたときに、たまねぎ2個がつかるくらいの大きさの鍋を準備しましょう。私は始めに使っていた鍋が大きすぎたので、途中で小鍋に移しました。
下ごしらえ
新たまねぎは皮をむいて、上下を切り落としましょう。
作り方①ひき肉と調味料を混ぜる
火にかける前の鍋に、ひき肉、しょうが、酒を入れ、へらで混ぜます。
加熱前に、ひき肉に酒を吸わせることで、肉の臭みが取れ、パサつかずにしっとりと仕上がるそうです。
作り方②火を通す
鍋を中火にかけて、へらで混ぜながら、肉の色が変わるまで火を通してください。
作り方③だしを加えて煮る
②にだしを加えて沸騰させたら、新たまねぎを入れて弱火にし、アクを取ります。
うす口しょうゆを加えて、15分間ほど煮たら完成です。適量の煮汁とともに器に盛り、みつばの葉を添えましょう。
【実食】やさしい甘みがとろ〜り!だしたっぷりの上品な一品
湯気とともに広がる、ほっとするようなだしの香り。
透明感のある煮汁と新たまねぎのふっくらと煮えた艶やかな姿は、シンプルなのに存在感があります。
さて、どうやって食べるのが正解?と試しに箸を入れてみると……
おお!!と思わず、声が出ました。くるりんとキレイにたまねぎが剥がれて、なんと気持ちが良いのでしょう。
口に入れれば、とろっとほどけていくと同時に、鶏とだしの旨みが広がりました。そこにしょうがの辛みが加わることで、やさしいながらも味がぼやけない絶妙さ。
がさつな私が作ったとは思えない、上品な味わいです。
鶏ひき肉はパサつかず、しっとり。
たまねぎだけだと少し物足りなくなってしまいそうですが、ひき肉が入ることで食べごたえも生まれています。
たまねぎの外側はとろとろ、芯に近付くにつれて歯ごたえが出てきて、食感の変化も楽しめました。
残った煮汁は春のやさしいお吸い物に
たっぷりの煮汁は、みつばを浮かべてお吸い物代わりにすれば、春の味に。
やわらかな新たまねぎの甘みと鶏の旨みが溶け込んだ、ふくよかな味わいです。
だしの風味がしっかりと感じられ、まるで料亭でいただくお吸い物のような一杯が堪能できますよ。
味が少し濃いと感じたら、お湯やだしを足して調整してくださいね。
片栗粉でとろみをつけて、ご飯にかけるのもきっと美味しいはず。捨てずに最後まで味わってみてください。
手軽に作れる春のごちそう
わずか15分の煮込みで、新たまねぎのとろける食感とだしの旨みが楽しめる一品。シンプルな料理ですが、ひと口ごとに春の訪れを感じさせてくれました。
手間がかからず見た目も上品なので、日々の食卓にはもちろん、おもてなし料理にもぴったり。新たまねぎが手に入ったら、ぜひ試してみてください!