「気軽に専門家に質問ができて、さらに返信も早い」とママから日々感謝の声が寄せられているベビーカレンダーの人気コンテンツ【助産師に相談】の掲示板。その中から特に注目をあつめた質問の内容を一部抜粋してご紹介します。今回は、妊娠中の歯の治療に関する質問です。
Q. 妊娠中にレントゲンを撮っても大丈夫?
現在、妊娠22週の妊婦です。先日歯科健診に行ってきました。次回レントゲンを撮りましょうと言われたのですが、妊娠中レントゲンを撮るのは胎児に影響はありませんか?
宮川めぐみ助産師からの回答
妊娠中に歯科医でレントゲンを撮るときには、ちゃんとおなかなども覆われる鉛の入ったエプロンのようなものをつけて被曝を避けるようにしますので、先生に妊娠していることを伝えていただくといいですよ。
※参考:ベビーカレンダー「助産師に相談」コーナー
※診断や具体的な治療については医師の指示にしたがってください
妊娠中は歯医者に行っても大丈夫?
妊娠中は女性ホルモンの影響で口腔内の環境を整える作用をもつ唾液の分泌が減ったり、歯ぐきの出血や腫れが起こりやすくなるため、虫歯や歯周病、口臭の発生などさまざまなトラブルが起こりやすくなります。
つわりで歯磨き粉の味や香り、歯ブラシの刺激で吐き気をもよおしたり、一度に少量しか食べられないために食事の間隔が短いなど、お口の中を清潔に保つことが難しい妊婦さんも多いのではないでしょうか。
妊娠すると口腔内のトラブルが起こりやすいことから、妊娠中に歯科健診を受けられるように、各自治体が「妊婦歯科健康診査」の受診券を配布しています。自治体によって、受診券の利用可能な歯科医院や負担する費用が異なるのでお住まいの自治体ホームページや受診券と一緒に渡される配布資料を確認しましょう。「妊婦歯科健康診査」は、主に歯と歯ぐきの状態を確認する検査のみおこないます。もし、虫歯や歯周病など症状を認めれば、必要に応じて治療(保険診療)がおこなわれます。
妊娠中に必要最低限の治療のみで済む場合もありますし、症状の進行度に合わせた治療方法やセルフケアについて歯科医師、歯科衛生士が提案してくれるので、心配なことや不安なことがあれば「妊婦歯科健康診査」を利用して相談しましょう。
もし治療を受けても赤ちゃんへの影響はないの?
エックス線検査(レントゲン検査)は、口腔内の状態を確認し、診断や治療方法を決めるために必要に応じておこなわれる検査です。歯科医院でおこなうエックス線検査(レントゲン検査)は、口腔部分のみに微量の放射線を照射して撮影します。また、撮影のときには放射線被ばくを軽減するため、腹部を覆うように防御用エプロンを着るため、実際には赤ちゃんの健康状態への影響はありません。
次に局所麻酔についてですが、母体や胎児へ影響の少ない局所麻酔薬が準備されているので、痛みを伴う処置を受ける場合は使用したほうが、痛みもストレスも最小限に抑えられるでしょう。
また、鎮痛剤や抗生物質(抗菌薬)が必要な場合も、母体や胎児へ影響の少ないお薬を選んで処方されます。ただし、妊娠16週未満の場合、胎児の器官が作られる時期に重なるため、歯科医師の判断でお薬の処方をしない場合もあります。歯が痛いからといって、市販薬を自己判断で内服することはやめましょう。
いずれにしましても、妊娠中に歯科医院で検査や処置を受ける前に、妊娠していることを必ず歯科医師や歯科衛生士に伝えてから、治療を受けるようにしましょう。
※参考:基礎知識(妊娠中)「妊娠中は歯医者に行っても大丈夫?妊婦さんの歯の治療について」【監修者:助産師 REIKO】
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