こんにちは! 助産師のREIKOです。前回は、帝王切開の流れ、手術室入室から赤ちゃん誕生までをお話しさせていただきました。今回は、帝王切開で赤ちゃんが生まれてからのお話です。
赤ちゃんが生まれてから……
赤ちゃんが生まれたら、胎盤が取り出され、子宮収縮剤が投与されます。子宮の収縮状態と出血の状態を確認し、縫合に移ります。縫合のときには麻酔が追加されて、ママは眠ってしまいます。縫合は何層にも渡っておこなうので少し時間がかかります。最後はホチキスのような針で皮膚を止めて終了!
麻酔の覚め具合や全身状態を確認して、病棟に戻ります。病棟を出て戻ってくるまでだいたい1時間半前後かかっていたと思いますよ。
そのころ赤ちゃんは……
病棟に戻った赤ちゃんは、待っているご家族とご対面。その後、新生児室へ移動します。
新生児室では、赤ちゃんの検温、身長・体重・頭囲・胸囲の計測、感染予防の点眼、医師による全身状態の診察がおこなわれます。生まれてから2時間は赤ちゃんの状態が不安定なので、生まれてすぐ、1時間後、2時間後と注意深く検温と全身状態の観察をおこないます。
ママが病室に戻ってきたら……
病室に戻ってきたママは、麻酔の影響もあり、まだぼんやりしています。生まれたばかりの赤ちゃん同様、術後のママも出血が多くなったりする可能性があるので、注意深く見ていきます。
心電図モニターや自動血圧計を装着して定期的に確認、出血量も時間で見ていきます。手術後、ママの麻酔はまだ効いているので、足を動かすことはできません。でも、スタッフたちはプロの技を駆使して、ナプキン交換を短時間でおこなうんですよ。
手術後は硬膜外麻酔が持続的に行くようになっていますが、やはり下半身の麻酔が切れてくると痛みを感じるママもいらっしゃいます。そんなときは我慢せず、スタッフに申し出てみてくださいね。
手術後はベッドの上で翌日まで過ごします。術後は安静に……は昔の話。今では早期離床は当たり前なんです。そこで次回は、術後翌日からのお話をしていきたいと思います。
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監修者・著者
助産師 REIKO
医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
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