初めて参加した「双子の会」
近所の子育て支援センターで開催される「双子の会」に参加した私と子どもたち。双子コーデをさせて楽しみにしていたのですが、集まりは個室ではなくオープンな広場でおこなわれ、双子ではない親子も一緒に会に参加していました。
そして、絵本の読み聞かせが始まったとき、近くのママが「ああいう双子の親って、『ほら、かわいいでしょ』って感じでアピールしてるよね」と話しているのが耳に入りました。さらにその友だちも「2人育てていて偉いでしょって思ってるんじゃない?」と続けたのです。
他の双子ママたちは、その心ない言葉に気がついていないようでした。双子コーデでキメていたのがわが子たちだけだったこともあり、そのママたちの言葉が自分に向けて言われたような気がした私は、気まずさと悲しさでその場から離れたくなり帰ることに。
保育士さんが声をかけてくれて…
帰り支度をしていると、保育士さんが「ここまで出かけるのも大変だったでしょうに、来てくれてありがとう。お洋服もとてもかわいいよ。ぜひまた来てね」とやさしく声をかけてくれました。
その言葉に心がホッとし、思わず涙が出そうに……。私は、「ありがとうございます。また遊びに来ます」と返事をし、その日は帰宅しました。
確かに双子育児には大変なことも多いですが、子育ての大変さはそれぞれで比べるものではないと思います。双子を見て「かわいい」と言ってくれる人がいる反面、今回のような捉え方をする人も中にはいるのだと学んだ機会にもなりました。
今回の出来事を経て、子育て支援センターに通う機会が増え、保育士さんとも顔見知りになるほどに。ただ、いろいろな心境の保護者がいる場なので、言葉選びや発言に注意しながら過ごすように心がけています。
著者:野中 まゆ/30代女性。2022年生まれの男女双子の母。13年保育士として勤務。出産を機に退職し、現在は保育士経験や自身の子育て体験をもとに、在宅で執筆業務をおこなっている。
作画:ぐら子
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年3月)