古くから伝わる姓名判断
武信稲荷神社は、平安時代の藤原良相公によって創建されたと伝えられています。
良相公は「京は三条の大臣様」として知られる人物で、右大臣や左近衛大将という高い官職を務めていました。 藤原良相公は藤原氏の総領として、数多くの名付けをおこなっていたといわれ、そんな由来から、武信稲荷神社は、昔から命名や名付けに深く関わる神社として知られています。
武信稲荷神社では古くから伝わる姓名判断を基本に一部現代生活にあわせた手法で、名前の画数や意味、響きなどから総合的に判断して命名をおこなっています。
赤ちゃんの名付けにおいて、武信稲荷神社に依頼できるのは、以下の2つ。
・命名(自分たちが考えた名前の鑑定、神社からも名前候補を提案)
・姓名判断(自分たちが考えた名前の鑑定)
命名では神職に使いたい漢字、希望の呼びかた、イメージ、きょうだいの名前など、パパやママの要望を伝えると、丁寧な名付けのアドバイスがいただけます。
命名奉告祭
赤ちゃんの名前が決まった後は、神様にご報告し、無事に生まれたことへの感謝と健やかな成長を願う「命名奉告祭」をおこないます。
神前でご祈祷し、命名書と命名奉告祭の授与品である開運厄除けの「勝駒」、健康長寿の御守り、食初箸(お食い初めの箸)が授与されます。
とくに命名書は、赤ちゃんが成長してから見せると、とても喜ばれる思い出の品として人気です。
申し込みのタイミングと方法
赤ちゃんが生まれてから、そのときの気持ちや赤ちゃんの顔を見てから名前を決めたいという人は少なくないはずです。しかし、生まれてから出生届を出すまでの期間で命名や姓名判断が間に合うのか、心配になる人もいるでしょう。
命名や姓名判断に要する時間は以下の通りです。
出産後に申し込む場合
1日~2日程度(混雑状況によっては3日ほど)で結果をもらえるため、出生届の期限内でも十分間に合うでしょう。
出産前に申し込む場合
通常は1〜2週間ほどで結果をいただけます。出産予定日が近い場合は早めの対応も可能なので、事前に相談しましょう。
命名や姓名判断は、直接の来社はもちろん、申込フォームやメール、FAX、LINEで申し込むこともできます。遠方に住んでいる方や体調の都合で神社に行けない方でも相談しやすいのは嬉しいポイントです。
名前を変えたら神様に失礼?
候補として提示された名前がピンとこない場合や、後から別の名前が浮かんだ場合は、再度相談できます。また、パパやママの判断で名前を変えても、神様への失礼には当たらないそうです。
武信稲荷神社によると、赤ちゃんの名前を変えた場合、自分たちで決めた名前は神様にきちんとご奉告ください、とのこと。決定した名前を連絡すれば、通常通り神前にて御祈祷を執り行い奉告してくれます。
ただし、その場合は正式な命名書を作ってもらうことができません。希望する場合は、神社名、印のない命名書をいただくことができます。
武信稲荷神社の授与品
坂本龍馬とおりょうをモチーフにした縁結び・夫婦円満守り
武信稲荷神社には、坂本龍馬と妻・おりょうが描かれた縁結び・夫婦円満のお守りがあります。これは、幕末当時、神社の南側にあった幕府直轄の「六角獄舎」におりょうの父が投獄されたことをきっかけに、龍馬とおりょうが何度も足を運んだという縁深いエピソードを残しているためです。
面会はできず、龍馬自身も命を狙われる立場だったため、牢の様子をうかがうには神社の大木に登るしかありませんでした。
やがて龍馬は追われる身となり、おりょうとも離ればなれに。しかし、おりょうが再び神社を訪れたとき、大木に「龍」の文字が刻まれているのを見つけて龍馬の無事を知り、後に再会を果たしたといわれています。
この大木・榎(えのき)は武信稲荷神社の御神木です。「縁の木(えんのき)」とも呼ばれ、縁結びや健康長寿を願う人々に大切にされています。龍馬とおりょうも、この榎のご縁によって結ばれたとされ、夫婦円満や縁結びを願う参拝者が絶えません。 (※ただし、龍馬とおりょうの出会いには諸説あります)
一寸法師にまつわる「叶守」
さらに武信稲荷神社は「一寸法師」の物語の舞台ともいわれています。
武士になるため、椀を船がわりにして京へやってきた一寸法師は、歌の文句にある「京は三条の大臣殿」の屋敷で住み込みの奉公を始めます。この「三条の大臣殿」とは、武信稲荷神社を創建した藤原良相公のことです。
武信稲荷神社のある場所は、もともと藤原良相公の屋敷や藤原氏の学問所があったところで、一寸法師が暮らした物語の舞台と伝えられています。
そんな一寸法師をモチーフにしたのが「叶守」です。小人から立派な大男になった一寸法師のお話から、子どもが元気に大きく育つように願いが込められているのです。
なお、体調などの都合で武信稲荷神社にお詣りできない場合は、郵送での授与も可能だそうです。
武信稲荷神社の基本情報
⚫︎住所:京都市中京区三条大宮西二筋目下がる
⚫︎アクセス:
【電車】阪急電鉄大宮駅より徒歩5分、JP二条駅より徒歩10分、京都市営地下鉄二条城前駅より徒歩10分
【バス】京都市バス 四条大宮より徒歩5分、壬生操車場前より徒歩3分、三条堀川より徒歩10分
⚫︎駐車場:あり(2台)
⚫︎ご祈願の受付時間:9:00〜17:00
⚫︎予約方法:電話・LINE・メール等で予約可能です。神主さんが不在にすることもあるので、事前の予約申し込みをおすすめします。
⚫︎授乳・おむつ替え:専用スペースなし
⚫︎出張カメラマン:事前申告のうえ、同行が可能
⚫︎公式サイト
※神社は、子授け祈願や安産祈願をはじめ、お宮詣り、七五三など、家族や子どもの成長を祝う行事など、さまざまな機会で訪れる場所です。参拝の際には、手水(てみず)で手や口を清める方法や神社内での振る舞いなど、「神社でのマナー」も学んでおくといいでしょう。また、境内には段差や入ってはいけない場所があります。お詣りに行った際には、子どもから目を離さないようにしましょう。
※本記事の内容は、2025年2月18日時点の情報をもとに作成しております。ご祈祷受付時間、授与品などは変更される可能性があるので、お詣りの際は必ず最新の情報をご確認ください。