同じ趣味の女の子を発見
その映画が流行ったのは少し前です。最近はなかなかガチャガチャでも見なくなっている作品でした。かぶりもあったのですが、無事にコンプリートでき、空のカプセルを回収ボックスへ。すると、娘と同い年くらいの女の子が、同じガチャガチャを回していました。
どうやら希望と違うものが出たようで、「もう1回やりたい」と主張している様子……。しかしお母さんから「1回って約束だよ」と言われているのが聞こえました。
すると様子を見ていた娘が私に「あの子に『かぶったのを交換しない?』って言おうかな」と提案してきたのです。普段はシャイな娘ですが、幼稚園にはその作品を好きな子がいないので、同じ趣味の子を見つけてうれしかったのだと思います。
余計なお世話だった…?
そして、娘は勇気を出して声をかけ、交換の提案をしたのです。しかし、その子のお母さんが「1回って約束なので、余計なことしないでください」と私のほうを見ながら、かなり厳しい口調で言い、娘は断られてしまいました。
娘は、「怒られちゃった……」と笑っていましたが、私は普段シャイな娘が勇気を出して声をかけたことを知っていただけに悲しい気持ちに。
そのお母さんの表情は怒ったような様子だったので、もう少し娘にやさしい言い方をしてくれたらなとも思いましたが、「好きなものが出なくても1回だけ」と決めている親からしたら余計なお世話だったのだと思います。
娘とは「あの子はお母さんと1回だけって約束していたんだね。せっかくの出会いだったから交換できたらいいと思ったけれど、それなら仕方ないね」と話をしました。
娘が声をかけたこと自体は悪いことだとは思いませんが、たとえやさしさからの行動であっても、相手にとってはありがた迷惑になってしまうことがあるのだと、改めて気づかされた出来事でした。
著者:河原りさ/30代女性。2016年生まれと2018年生まれの女の子2人、2024年生まれの男の子のママ。花屋に勤務。都会のおでかけスポットや植物に関心あり。
イラスト:森田家
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年4月)