夫は「両親に大切に育てられた君を外で働かせるのは申し訳ない」と言います。けれども両親のほうは、私と結婚してくれた夫にむしろ感謝しているようです。幼いころの私は兄を泣かせるほどのお転婆で、けんかが強いと有名でした。
私たち夫婦は、結婚前も結婚後もけんかをしたことがありません。それは、いつも夫が折れてくれるから。彼は私に甘いんです♪私は月に一度出張がありますが、そのたびに夫はとても寂しがってくれて……。本当はひとりの時間を楽しんでいるのかもしれませんが、それでも「寂しい」と言ってくれてちょっとうれしいです。
突然、見知らぬ人からメッセージが!?
ある日、私のスマホに見知らぬ女性からメッセージが届きました。彼女は、私たちの結婚前から夫と交際していると主張し、「もう我慢できない。彼を返してほしい」と迫ってきたのです。さらに、「彼が本当に愛しているのは私で、あなたとの結婚はお金目当て。あなたとの間に愛情はない」とまで言い切りました。
私はすぐに夫へ連絡し、事情を問いただしました。夫によると、その女性とはすでに別れており、いまはストーカーのように付きまとわれているのだそうです。帰宅が遅くなることがあるのは、待ち伏せする彼女を振り払うためだとか。「そんなことなら早く言ってくれればよかったのに……」とため息が出ました。
夫と話し合い、彼女のことを警察に相談することに。夫は私に平謝りで、「あとでちゃんと詳しく説明するから、愛想を尽かさないでほしい」と懇願してきます。隠し事をされていたことには少しモヤモヤしましたが、すべて話してくれるなら許そうと思いました。
──ところが、その月末の出張中に事件は起こったのです。
事件発生!出張をキャンセルして自宅に帰ると…
「骨折したって聞いたぞ!」
「大丈夫か?」
夫から慌てた様子で連絡がありました。じつは私、なんだか胸騒ぎがして出張を別の日にずらし、夫に知らせず自宅へ戻っていたのです。玄関を開けると、そこには見知らぬ女性が……。助けを求めようとした瞬間、追いかけてきた女性とぶつかって転び、骨折してしまいました。
「家に帰ったら知らない女がいたの。知り合い?」
「えっ…」
現在、私は病院にいます。ぶつかってきた女性も同じ病院に運ばれました。助けを求めようとした私とぶつかり、彼女もどこか骨折?ケガ?をしているようです。
その後、血相を変えて病室にやってきた夫。私の前で土下座し、何度も謝ってきます。そこに、わが家にいた女性が通りかかり……。夫を見るやいなや、奇声を上げて叩いたり蹴ったり。まさに地獄絵図でした。
退院後、夫と話し合うことに。そして…
退院後、私は実家へ。夫にはすでに離婚届を渡しています。彼は「別れたくない、話し合いたい」と何度も訴えてきますが、もう話すことなどありません。調べたところ、交際中から今日まで、夫はずっとあの女性と関係を続けていたようです。しかも私との結婚は金銭目当てで、いずれ離婚して財産分与を受けたのち、彼女と再婚する約束まで交わしていたと聞きました。夫は「何をするかわからない彼女から君を守るため、あえて嘘をついた」と弁解しましたが……。
本当に私が大切なら、家に女性を呼ぶでしょうか。しかも出張中を狙って。どうやら今回が初めてではなかったようです。彼は彼女のことばかり悪く言いますが、そもそも二股、不倫をしていた夫こそが最大の問題です。「もう二度とこんなことはしない。一生かけて償う」と口にしますが、何から何までウソだらけの彼を信じることはできません。
結局、協議離婚という形で無事に別れることができました。話し合いの途中、夫が私をいちばん大切に思っていたことは確認できましたが、自宅での不倫は受け入れられず……。一方、彼女は彼との再婚を望んでいるといいます。これ以上、おかしなことに巻き込まれたくないので、縁が切れたことは本当に良かったと思います。私は新たな幸せを求め、前向きに歩んでいきます。
◇ ◇ ◇
二股を続けた結果、愛も信頼も未来も失った夫。「後悔先に立たず」と言いますが、先のことも考えて責任ある行動をとりたいですね。
【取材時期:2025年3月】
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。