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お寿司が食べたい! 妊娠中、生ものを食べてもいい? 管理栄養士が回答

ベビーカレンダーの人気コンテンツ【管理栄養士に相談】の中から特に注目をあつめた質問の内容を一部抜粋してご紹介します。今回は妊娠中の生ものの摂取に関する質問です。

お寿司

 

「気軽に専門家に質問ができて、さらに返信も早い」とママから日々感謝の声が寄せられているベビーカレンダーの人気コンテンツ【管理栄養士に相談】。その中から特に注目をあつめた質問の内容を一部抜粋してご紹介します。今回は妊娠中の生ものの摂取に関する質問です。

 

Q. 妊婦なのですが、最近すごくお寿司が食べたくなりました

妊娠26週の妊婦なのですが、最近すごくお寿司が食べたくなりました。でもネットなどを見ると控えたほうがいいと書いてあり、食べたくても我慢していました。また、焼肉店などにあるセンマイ刺しなど食べたいのですが、食べても大丈夫なのでしょうか?

 

久野多恵管理栄養士からの回答

妊娠中は免疫機能が低下すると言われていますので、食中毒に十分に注意して頂く必要があります。


特にスモークサーモンや生ハムナチュラルチーズなどのリステリア菌、加熱不十分な肉などのトキソプラズマ原虫などに感染しやすく、赤ちゃんに影響が出ることがあります。果物や野菜は食べる前に良く洗い、肉や魚などは十分に加熱することを基本としてください。お刺身などもなるべくなら控えたほうが良いでしょう。

 

センマイ刺しは湯通ししてあるものでしょうか? 十分に加熱してあるものであれば大丈夫ですが、お店によってさっと湯にくぐらせただけの場合もあります。確認してから食べるようにしてくださいね。

 

食べたいものが食べれないとストレスになりますし、おつらいですよね。赤ちゃんのためと思って、この時期をうまく乗り切れると良いですね。


※参考:ベビーカレンダー「管理栄養士に相談」コーナーより

 

 

妊婦さんは生ものを食べてもよい?

妊娠中に生ものを食べるのは“絶対にダメ”というわけではないため、寿司や刺身などの生ものを食べることはできます。しかし、食べるときに注意をしなければならない食材があります。


魚介類には、EPAやDHAといった高度不飽和脂肪酸や良質の動物性タンパク質、必須ミネラルなどの栄養素が豊富なため、妊娠中はおなかの赤ちゃんの成長のためにも魚介類を積極的にとった方がよいとされています。

 

しかし、一般的な魚のほとんどに、おなかの赤ちゃんに悪影響を与えてしまう水銀が含まれています。将来の生活に大きな支障が出るほどではありませんが、一部の魚介類(特に大型の魚)は、食物連鎖によって水銀の濃度が高くなっているため、摂取量には注意が必要です。


妊娠中は、感染症などに対する抵抗力が下がっており、感染のリスクが普段よりも高いです。したがって、体調が悪いときは生ものを避けた方がよいといわれています。生ものを食べることへの制限はありませんが、新鮮なものを体調がよいときに食べるようにしましょう。

 

生ものから感染する可能性がある細菌やウイルス

●サルモネラ
生魚や生肉、生卵などにいるため、生食することで感染しやすいです。
・発症までの時間:食後6時間から48時間後
・主な症状:下痢、腹痛、嘔吐、発熱など
・具体的なメニュー:牛肉のたたき、半生の卵焼きなど


●黄色ブドウ球菌
人間の皮膚や髪の毛などにいる菌で、加熱後に素手で作業する際に食品に移り、感染するとされています。
・発症までの時間:食後1時間から6時間後
・主な症状:腹痛、吐き気、嘔吐、まれに下痢
・具体的なメニュー:握り寿司全般、巻き寿司、いなり寿司など

 

●ノロウイルス
2枚貝に含まれているウイルスで、生食や加熱不足のまま食べることで感染します。
・発症までの時間:食後1日から2日後
・主な症状:嘔吐、下痢、腹痛
・具体的なメニュー:牡蠣、あさりなど


●アニサキス
魚介類に寄生している「アニサキス」を食べることで起こる食中毒です。食後数時間から10時間以内に症状が出ることが多いですが、10時間から数日後に症状が出るケースもあります。
・発症までの時間:胃/食後数時間から10時間後、腸/食後10時間から数日後
・主な症状:胃/みぞおち付近の激痛、吐き気、嘔吐、腸/下腹部の激痛、腹膜炎症状
・具体的なメニュー:生のサバ、イワシ、サンマ、イカなど

 

●リステリア
河川水や動物の腸管内などにいる細菌で、妊婦さんが感染すると胎児に感染し、影響が出る恐れがあります。

・発症までの時間:数日後から数週間後が一般的(ただし、24時間以内や90日以降に発症する可能性もあります)
・主な症状:インフルエンザのような症状(重症による致死率が高い)
・具体的なメニュー:スモークサーモン、生ハム、ナチュラルチーズなど

 

妊娠中は、生ものは絶対に食べてはいけないというわけではありません。むしろ、魚は、良質なたんぱく質や脳の発育効果があるとされる高度不飽和脂肪酸が多いため、バランスよく摂取した方がよい食材です。ただ、食中毒や水銀が心配されるのも事実です。出産すればまた食べることができるようになるので、妊娠中は少しつらいかもしれませんが、お寿司や刺身などの生ものはストレスとならない程度に控えつつ、食べても大丈夫とされる魚や生以外のメニューで積極的にとるようにしましょう。


ベビーカレンダーは、妊娠や育児のお悩みを抱えたママさんの強い味方でありたいと思っています。自分だけではどうしても解決できなかったとき、不安で仕方がないときは本物の助産師や管理栄養士がリアルタイムでお悩みや質問にお答えする『助産師に相談』『管理栄養士に相談』の掲示板をぜひご活用ください!

 

※参考: 基礎知識(妊娠中)「妊婦さんはお寿司やお刺身は食べられる?妊娠中の生ものの食べ方について」【監修者:看護師 ゆみかおる】

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