妊娠中に生理のような出血!子宮外妊娠や流産の可能性や注意点は?!

2019/01/07 19:00
0
この記事では妊娠初期にみられる出血について、医師監修のもと解説します。生理が遅れていて妊娠の可能性がある状態で、強い下腹痛を伴う出血がある場合には、子宮外妊娠や流産の危険があることを知っておきましょう。
カテゴリ│
ママネタ
中カテゴリ:
妊娠
妊娠の悩み

不正出血があった妊婦さんのイメージ

 

生理がきたと思ったけれど、実は妊娠していたというような話を聞いたことはありますか? 妊娠初期には、出血を起こす原因がいくつかあります。そして、その原因の中には、早く処置をしないと命に関わる場合も可能性としてあります。ここでは、生理と不正出血の違いや、妊娠中の出血の原因と注意点などについて解説します。

 

生理と不正出血について

生理とは、「約1カ月の間隔で起こる、限られた日数で自然に止まる子宮内膜からの周期的出血」のことをいいます。その周期(生理初日から次の生理初日までの日数)は25~38日が正常範囲とされており、また生理期間(日数)は、個人差はありますが、3~7日間ぐらいです。


不正出血とは、生理とは違い、さまざまな原因で起こる、膣や子宮、外陰部などからの出血のことです。原因によって、子宮がんやポリープ、子宮筋腫、膣炎などの腫瘍や炎症などによって起こる器質性出血と、ホルモンバランスが崩れたために起こる機能性出血とに分類されます。機能性出血には排卵時に起こる中間期出血(排卵出血)も含まれます。


不正出血が起こった場合、少量であれば問題ないこともありますが、原因を特定するには病院への受診が必要になります。中には早急な処置が必要な場合や、妊娠に関連した出血である場合もあります。

 

妊娠初期にみられる出血の原因

妊娠初期はさまざまな原因によって出血が起こりやすい時期です。妊娠初期の出血の原因として、次のようなことが考えられます。

 

■着床出血(月経様出血)
受精卵が子宮の内膜に着床する刺激によって、着床出血という少量の出血が起こることがあります。時期としては生理予定日の約1週間前あたりに起こることが多く、まだ妊娠検査薬では妊娠の判定ができない時期です。こうした出血がみられるのは、妊娠した人の1~2%と言われており、特に問題のない出血です。

 

■切迫流産
切迫流産とは、子宮からの出血があって流産になる危険はあるものの、まだ胎嚢や胎児は無事子宮に残っている状態のことです。治療は主に安静で、経過観察となります。 胎嚢の周りに出血(絨毛膜下血腫)がおこっていることもあります。

 

■流産(進行流産)
切迫流産とは異なり、下腹痛が起こって出血が多くなり、胎嚢や胎児が子宮の外へ押し出される状態のことです。 妊娠初期の流産では、何らかの原因で胎児の成長が止まってしまい、その後ある程度時間がたつとこのように、胎嚢が子宮から押し出されてくることが多いのですが、赤ちゃんの成長が止まってしまっているのに、出血などの症状がないまま胎嚢が子宮の中に残っている状態を、稽留流産といいます。

 

■化学的流産
厳密には流産には含まれないものですが、妊娠検査薬で陽性が出たものの、エコー検査で胎嚢が確認できないまま、生理のような出血が始まってしまった状態です。受精はしたものの、しっかり着床せずに流れてしまった状態と考えられます。以前は、生理が遅れただけで妊娠とは気づかれないまま終わってしまうことも多かったのですが、市販の妊娠検査薬で妊娠の早期から検査ができるようになった現在、このような状態は比較的よくみられ、化学的流産と呼ばれています。

 

■子宮外妊娠(異所性妊娠)
子宮外妊娠とは、受精卵が子宮内膜以外の場所に着床するものです。子宮外妊娠の98%は卵管で起こります。卵管に着床した場合、受精卵の成長に細い卵管が耐えられず、卵管破裂を起こすことによって命に関わる場合があります。この場合、膣からの出血は少量のことが多いのですが、お腹の中で大出血が起こるため、突然の激烈な下腹部痛が起こってショック状態となることがあります。一刻も早い治療が必要になります。子宮外妊娠は全妊娠の1~2%の頻度で発症します。生理が遅れていたり、子宮内に胎嚢(赤ちゃんの入った袋)が確認できていない時期に下腹痛や出血がある場合には、子宮外妊娠の可能性があることを知っておきましょう。

 

■その他
子宮の入り口にできたポリープやただれ(びらん)、膣内の炎症などが原因で出血が起こることもあります。

 

妊娠初期に出血が起きたときの注意点と対処法

妊娠初期での少量の出血は比較的よくみられるもので、出血があったらといって必ずしも流産というわけではありません。ただし、妊娠初期の出血で最も注意の必要なのが、子宮外妊娠です。生理が遅れていて妊娠の可能性がある状態で、強い下腹痛を伴う出血がある場合には、子宮外妊娠や流産の危険があることを知っておきましょう。もしそのような症状があれば、時間外であっても緊急で病院を受診しましょう。

 

まとめ

生理だと思っていた出血が、実は生理ではなく妊娠にまつわる出血だったということはよくあることです。もし、いつもの生理と少しちがうと感じたら、妊娠の可能性を念頭に、妊娠検査薬を試してみましょう。生理の予定日頃であれば、検査薬は陽性となることが多いです。陽性となったら、早めに産婦人科を受診するようにしましょう。

 

生理の予定日を1週間ほど過ぎた頃が受診のタイミングとしてお勧めですが、記憶があいまいな場合はとりあえず早めに受診して下さい。流産や子宮外妊娠は、妊娠初期からきちんと診察を受けることで、出血や腹痛が起こる前から診断できる場合が多いです。もし、強い下腹痛や多めの出血があったら、すぐに病院を受診するようにしましょう。

 

※参考:日本産科婦人科学会・日本産婦人科医会「産婦人科診療ガイドライン産科編2014

 

監修者

医師 福岡 正恒 先生

産婦人科 | 産科婦人科福岡医院院長


京都大学医学部卒。同大学院修了後、京都大学助手、講師を経て、平成11年より産科婦人科福岡医院院長。京都大学在職中は、婦人科病棟や産科病棟などを担当。またこの間、英国エジンバラ大学・生殖生物学研究所に留学。日本産科婦人科学会・産婦人科専門医,京都大学医学博士

 

■主な経歴

京都教育大学附属京都小学校,洛星中学校・高等学校,京都大学医学部 卒業
京都大学医学部附属病院にて研修後、市立伊勢総合病院・京都桂病院での勤務(医員)を経て、京都大学大学院医学研究科へ進学。
生殖内分泌学の研究や不妊治療に従事。

昭和63年 医学博士となる。

平成4年 京都大学医学部助手となり、婦人科病棟医長として子宮筋腫や子宮ガン等の診療に従事

平成 6~7年 英国スコットランドのエジンバラ大学生殖生物学研究所に留学、帰国後は、産科病棟副医長として周産期診療に従事
平成10年 京都大学大学院医学研究科 講師
平成11年 産科婦人科 福岡医院 開院

 

■専門領域

日本産科婦人科学会 専門医
母体保護法 指定医

 

■HP:産科婦人科福岡医院


この記事にコメントする

残り2,000文字

この記事にいいね!しよう

いいね!
0

現在ログインしていません。

ママネタの新着記事

はじめての方へ

赤ちゃんの笑顔でいっぱいの毎日を。『ベビーカレンダー』は、赤ちゃんが毎日を笑顔で過ごせるような情報をお届けする、妊娠・出産・育児の情報サイトです。日めくりカレンダーを毎日めくるように、『ベビーカレンダー』を、ぜひ毎日ご活用ください。